2025年03月02日

ケナは韓国が嫌いで  原題:한국이 싫어서  英題:Because I Hate Korea

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監督・脚本:チャン・ゴンジェ(『ひと夏のファンタジア』)
原作:「韓国が嫌いで」(チャン・ガンミョン著)
出演:コ・アソン(『グエムル-漢江の怪物-』)、チュ・ジョンヒョク(「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」)、キム・ウギョム、イ・サンヒ、オ・ミンエ、パク・スンヒョン

ソウル郊外の小さな団地で両親と妹と共に暮らす28歳のケナ。大学を卒業後、金融会社に就職したが、仕事には興味が持てず、毎日片道2時間かけての通勤にうんざりしている。大学時代から長く付き合っている恋人のジミョンは、外国に行きたいと口にするケナに「自分が就職したら支える」と言うが、ピントのずれた話をしがちなジミョンにケナは苛立つ。ケナの母は裕福な家庭で育ったジミョンとの結婚を待ち望み、さらに老朽化が進み再発が決まっている団地から引っ越すための部屋の購入費用もケナに出してほしいと迫る。
「自分には落ち度がないはずなのに、ここでは幸せになれない!」と、ケナは、韓国を抜け出しニュージーランドに移り住む決意をする・・・

今の暮らしにうんざりと思っても、会社を辞めて、外国に移住するという決意をするのは容易なことではありません。なおかつ、ケナには、一緒にいたい、支えてあげるというけなげな彼までいるのに・・・です。 それを振り切って、自分の夢を叶えようとするケナ。素敵です。 ニュージーランドで大学院に通い、会計士の資格を取得します。韓国に帰ると、恋人ジミョンは無事大学を卒業し、記者になる夢を叶えていました。さて、ケナはその後、どうする? ジミョンと結婚する選択肢もありますが、ニュージーランドの永住権を取得したいという夢もあるようです。
自分で未来を切り開いていくケナがとても素敵でしたが、本作には、韓国の男性たちの苦労するリアルな姿も描かれています。
ケナと同い年の男子で、公務員になるべく何年も勉強を続けてキョンユン。
ニュージーランドの大学院で出会った韓国から来ている男子ジェインは、一見、いい加減な雰囲気ですが、会計士には向かないと見切りをつけて料理人として自立を目指します。
自分の将来をどうすればいいのか迷っている若い人たちに、ぜひご覧いただきたい一作。(咲)


★原作「韓国が嫌いで」の著者チャン・ガンミョンは、元新聞記者で、社会批評からSFまで幅広い作品で知られています。国家情報院の世論操作事件を題材にした小説「コメント部隊」も映画化され、この2月14日より公開されています。映画『コメント部隊』


2024年/韓国/韓国語・英語/107分/カラー
日本語字幕:本田恵子
配給:アニモプロデュース
公式サイト:https://animoproduce.co.jp/bihk/
★2025年3月7日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、シネ・リーブル池袋ほか全国公開




posted by sakiko at 20:02| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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