2025年02月22日

ブルータリスト(原題:THE BRUTALIST)

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監督・共同脚本・製作:ブラディ・コーベット
共同脚本:モナ・ファストヴォールド
出演:エイドリアン・ブロディ(ラースロー・トート)、フェリシティ・ジョーンズ(エルジェーベト)、ガイ・ピアース(ハリスン)、ジョー・アルウィン(ハリスン)、ラフィー・キャシディ(ジョーフィア)

ハンガリー系ユダヤ人建築家のラースロー・トートは、第二次世界大戦下のホロコーストからからくも生き延びた。しかし妻エルジェーベト、姪ジョーフィアとは引き離されてしまった。いとこを頼ってアメリカ・ペンシルベニアへと単身で移住し、そこで裕福な実業家ハリソンと出会う。
ハリソンは、ラースローの経歴を知って、彼の家族の早期アメリカ移住に力を貸すと約束する。それと引き換えに、丘の上に建てたい礼拝堂の設計と建築を依頼した。アメリカンドリームを期待し張り切るラースローだったが、アメリカでの設計作業には容易には進まない。困難な日々が続くーー。

著名な建築家がユダヤ人であることで、苦難に遭い続けます。新天地と思えたアメリカに渡りますが・・・。30年にわたる数奇な運命を描いて、第81回ヴェネチア国際映画祭 銀獅子賞を受賞しました。実在の人物ではないそうですが、能力を持ちながら、人種や移民の立場への差別や攻撃にさらされてきた多くの人の物語であるのでしょう。
島国の日本人にはピンとこなかった移民問題ですが、今や外国から日本にやってくる人たちの労働力なくして暮らしは成り立たないのでは、と思える状況です。なじみがなかっただろう日本語を習い、仕事を手にした人たちが身の回りに多く見かけるようになりました。ひところ多かった入管についての報道が少なくなった気がしますが、改善されているのでしょうか。
「ブルータリスト」というのは戦後流行したコンクリートの打ちっぱなしの灰色の建築物をさすそうです。代々木体育館、中銀カプセルタワービルなど。3時間余りの作品なので、体力が要りますが心に波紋が広がります。(白)


●第81回ヴェネチア国際映画祭 銀獅子賞
●第82回ゴールデングローブ賞 
 作品賞(ドラマ部門)、監督賞:ブラディ・コーベット、主演男優賞(ドラマ部門/エイドリアン・ブロディ)の3部門を受賞


2024年/アメリカ、イギリス、ハンガリー/カラー/ビスタ/215分(インターミッション15分含む)
配給:パルコ ユニバーサル映画
© DOYLESTOWN DESIGNS LIMITED 2024. ALL RIGHTS RESERVED. © Universal Pictures
https://www.universalpictures.jp/micro/the-brutalist
★2025年2月21日(金)より全国ロードショー

posted by shiraishi at 00:41| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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