監督:ホ・ジノ(『八月のクリスマス』)
出演:ソル・ギョング、チャン・ドンゴン、キム・ヒエ、クローディア・キム
ひとつの事件をきっかけに、完璧な家族の崩壊が始まる・・・
兄ジェワン(ソル・ギョング)は、道徳よりも物質的な利益を優先して生きてきた弁護士だ。仕事のためなら、殺人犯の弁護でさえも厭わない。年下の2人目の妻ジス(クローディア・キム)や10代の娘らと共に豪華マンションに住み、家事は家政婦がこなす誰もがうらやむ暮らしだ。
一方、小児科医として働くジェギュ(チャン・ドンゴン)は、どんな時にも道徳的で良心的であることを信念に生きてきた。年長の妻ヨンギョン(キム・ヒエ)と10代息子と共に住む彼は、老いて痴呆気味になった母の介護にも献身的に当たり、品行方正な日々を送る。
まったく相容れない信念に基づいて生きてきた兄弟。しかし2人は、それぞれの妻を伴って月に1回、高級レストランの個室に集い、ディナーを共にする。レストランではお得意様であるジェワン夫妻が常に優先され、兄弟家族同士の会話はどこかぎこちない。
ディナーが行われた夜、時を同じくある事件が起こり、満ち足りた日々を送る家族が想像だにしなかった衝撃の結末を招き寄せる――。
利益優先のいかにも計算高い弁護士を演じたソル・ギョング。いつになく冷血な雰囲気がみなぎっていて凄みがあります。
一方、人情味豊かな小児科医を演じたチャン・ドンゴンは、常に人道的な判断をしていたのに、あることから違う顔を見せ始める弟ジェギュを静かに体現。
ソル・ギョング、チャン・ドンゴン共に、確かな演技で唸らせてくれました。
わが子のこととなると、親はどう動く? 人間の本質を突き付けられた思いです。(咲)

ジャパンプレミア チャン・ドンゴン&ホ・ジノ監督登壇
http://cineja-film-report.seesaa.net/article/508760172.html
2024年/韓国/109分/シネスコサイズ/5.1ch
字幕翻訳:福留友子
提供:KDDI 配給:日活/KDDI
公式サイト:https://michitaritakazoku.jp/
★2025年1月17日(金) 全国ロードショー