2024年12月31日

鹿の国

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(C)2025 Visual Folklore Inc.

監督:弘理子 
プロデューサー:北村皆雄 
語り:能登麻美子・いとうせいこう 
音楽:原摩利彦 
出演:中西レモン・吉松章・諏訪の衆 
芸能監修:宮嶋隆輔 
太鼓:塩原良 笛:愛蓮和美

日本最古の神社の一つ、諏訪大社。
捧げられた75頭の鹿の首、生き神とされた少年…
諏訪大社の撮影協力を得て、初めてその謎と秘儀に迫る。


はるか昔、大地が引き裂かれることで誕生した巨大なくぼ地、諏訪盆地。
諏訪大社では、年間200回を超える祭礼が行われている。
重要神事で降ろされる古い神・ミシャグジ。そして神事に欠かせないとされた鹿の生贄……。この地域の人たちにとって、鹿とはどんな存在なのか?

ネパールやチベットで生と死の文化を追ってきた監督・弘理子(ひろ・りこ)は、四季の祭礼を追ううち、そこにあるいのちの循環への原初の祈りに気づく。そして、長らく畏怖と謎に包まれてきた中世の「御室神事(みむろしんじ)」の再現に挑む。厳冬の3カ月間、神域の穴倉に籠められた生き神・少年大祝(おおほうり)の前で繰り広げられた芸能とは?そして春4月、化粧を施されて出現する大祝に捧げられた75頭の鹿の首の意味とは?冬から春へ、死から再生へ。美しい四季とともに3年をかけて描き出された、現代社会を生きる私たちが忘れかけていた原初の祈りの姿。

諏訪大社には、何度か訪れたことがあるのですが、年間200以上もの神事が斎行されていることを知りませんでした。7年目ごとに行われる御柱祭が有名ですが、なにしろ7年に1度ですから、その機会に訪れるのはなかなか大変です。
この映画を観て、諏訪大社では実に魅力的な神事が数多く行われていることがわかりました。もちろん神事ですから、一般に公開されていないものもあることと思います。
諏訪大社公式サイト:https://suwataisha.or.jp/  こちらで、予定を確認して、ぜひ訪れてみたいです。
鹿というと奈良が思い浮かびますが、諏訪にも多くの鹿がいることを知りました。(余談ながら、去年の夏に訪れた北の果て稚内・宗谷岬にも鹿がたくさんいて、ここは奈良か?と思ったのでした)
「鹿なくして御神事はすべからず」とのこと。一方で、70名もの僧侶を諏訪大社の神域に迎え入れて行う行事もあって、神仏習合の歴史を感じさせられました。
心が洗われるような映画で、お正月に観るのにふさわしいです。(咲)



2025年/日本/98分/カラー/日本語/DCP
製作・配給:ヴィジュアルフォークロア
助成:文化庁文化芸術信仰費補助金(映画創造活動支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
公式サイト:https://shikanokuni.vfo.co.jp/
★2025年1月2日(木)よりポレポレ東中野ほか全国順次ロードショー



posted by sakiko at 03:51| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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