2024年12月31日
いもうとの時間
プロデューサー:阿武野勝彦
監督:鎌田麗香
音楽:本多俊之、鈴木よしひさ
音楽プロデューサー:岡田こずえ
編集:奥田繁
撮影:坂井洋紀 米野真碁
音効:久保田吉根
ナレーション:仲代達矢
46年にわたる東海テレビ「名張毒ぶどう酒事件」シリーズ“最終章”
兄の無罪を信じて64年―
いつか真実が分かるその日まで、「いもうと」は生きる。
1961年、三重と奈良にまたがる集落・葛尾で凄惨な事件が起こった。村の懇親会で振舞われたぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡。
犯人と目されたのは、奥西勝(当時35歳)。客観的証拠はなく、あるのは自白調書のみ。一審判決では無罪を勝ち取ったが、二審では一転して死刑判決が言い渡される。以降、無実を訴え続けるも、奥西は89歳で獄中死した。
被告が亡くなった名張事件で再審請求を引き継いだのは妹の岡美代子。弁護団を結成し、新証拠を出し続けるが、再審の扉は開かない。遂に10度目の再審請求も幕を閉じ、棄却され続けた月日はなんと半世紀。再審請求は配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹しかできない。美代子は現在94歳。美代子がいなくなれば、事件は闇の彼方に消える。残された時間はそう長くはない。それでも兄の無罪を信じ、長生きを誓う。あまりにも長く辛い「いもうとの時間」は果たしていつまで続くのか。
犯人として逮捕され、一審判決で無罪となるも、二審で死刑判決。その後の再審請求が棄却され続けた経緯が丁寧に語られます。そこからは、奥西さんが冤罪であることを確信させられるのですが、真犯人と目される人物については何も言及されません。葡萄酒に農薬を入れた張本人は、誰からも疑われずに、奥西さんが逮捕されたことに安心して、ほくそ笑んだまま人生を送っていることになります。
獄中で亡くなった兄の嫌疑を晴らそうと、今も闘い続ける岡美代子さん。心穏やかに過ごせる日が訪れますように・・・(咲)
2024年/89分/日本/ドキュメンタリー/DCP
製作・配給:東海テレビ放送
配給協力:ポレポレ東中野
宣伝:ブライトホース・フィルム
公式サイト:https://pole2.work/imouto
★2025年1月4日(土)よりポレポレ東中野、ヒューマントラストシネマ有楽町にてロードショー!
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください