2024年11月14日
対外秘 原題:대외비(対外秘) 英題:THE DEVIL'S DEAL
監督:イ・ウォンテ(『悪人伝』)
出演:チョ・ジヌン、イ・ソンミン、キム・ムヨル
国家を転覆させる極秘文書を奪え!
権力闘争の表と裏を描き切る絶対予測不能サスペンス
1992年、釜山。党の公認候補を約束されたヘウンは、国会議員選挙への出馬を決意する。ところが、陰で国をも動かす黒幕のスンテが、選挙直前になって、公認候補を自分の言いなりになる男に変える。激怒したヘウンは、釜山地域再開発計画に関する〈対外秘文書〉を手に入れ、チームを組んだギャングのピルドから選挙資金を得て無所属で出馬する。地元・海雲台の人々からの絶大な人気を誇るヘウンは圧倒的有利に見えたが、対外秘文書をヘウンが入手したことを知ったスンテが戦慄の逆襲を仕掛ける。だが、この選挙は、国を揺るがす壮絶な権力闘争の始まりに過ぎなかった・・・
日本では衆議院議員総選挙、アメリカでは大統領選挙が行われたばかりですが、選挙の当落は、裏で何がうごめいているのか、開けてみるまでわからないのが常。立候補した人は、投票日前の最後の最後まで「お願い」の声をあげますが、それほどまでして政治家になりたいのは、庶民の為というより、富と権力の為と思わせられることが多いような気がしてしまいます。
チョ・ジヌンさん演じるヘウンは、地元の海雲台の為に国会議員になりたいという熱血漢だったはずなのに、だんだん黒幕スンテの思惑にはまっていきます。スンテを演じたイ・ソンミンさん、温和な人柄の役が多いのに、本作では凄みを見せていて、さすが役者です。
キム・ムヨルさん演じるピルドは、暴力団なのに、どこか庶民派的なものを感じて、憎めません。
タイトルになっている<対外秘> は、釜山地域再開発計画の地図。再開発予定地を前もって知って、その土地を買い占めるということは、あちこちで行われて、甘い蜜を吸っている人たちがいそうです。(咲)
『対外秘』は、第37回 東京国際映画祭で特別上映され、舞台挨拶にイ・ウォンテ監督、チョ・ジヌン、キム・ムヨルの3人が登壇しました。
一緒に登壇できなかったイ・ソンミンさんについて、「最高です! 何度も共演してお兄さんのよう。後輩にも優しいです」とチョ・ジヌンさん。上映前でしたので、映画で凄みのあるイ・ソンミンさんを見た観客はびっくりだったでしょう。やっぱり役者ですねぇ!
2023年/韓国/韓国語/116分/カラー/スコープ/5.1ch
字幕翻訳:鷹野文子
配給:キノフィルムズ
公式サイト:https://www.taigaihi.jp/
★2024年11月15日(金)シネマート新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷 他全国公開
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください