2024年11月10日

パルバティ・バウル~黄金の河を渡って  英題:Parvathy Baul〜Cross the Golden River

アップリンク吉祥寺 2024年11/15(金)~上映
今後の上映予定12月7日(土)〜@大阪・セブンシアター
12月14日(土)〜名古屋・シネマスコーレ

320_R.jpg
Ⓒサキプロ2023

インドの吟遊行者~パルバティ・バウルが日印に共通する“修行”の世界を歌舞で表現するドキュメンタリー

古来 人間には二種類あるという。“修行者”と“それ以外”
両者の間に流れるといわれる黄金の河。
バウルは8世紀からインド・ベンガルに受け継がれる“修行”の伝統をもつ吟遊行者。
彼女が発する“歌ごえ”は、修行に裏打ちされた“いのちの顕れ”。
渡河した者だけが知る豊穣な世界の在り処を、彼女はその“歌舞”から示してくれる。
圧倒的な存在感と響く歌ごえ、それはひと筋の光となって私たちの心を照らし出す。

監督・制作:阿部櫻子
出演:Parvathy Baul Kanai Das Baul 藤田一照 梶原徹也 阿部一成
音楽: Parvathy Baul 梶原徹也 阿部一成
音楽:Parvathy Baul 梶原徹也 阿部一成
撮影:大谷耕太朗 阿部櫻子 村松辰哉
ナレーション:阿部櫻子
編集:阿部櫻子 田中藍子
歌詞翻訳:Parvathy Baul Tomomi Paromita Erick Gibson Sakurako Abe Saraswati Yogini
べンガル語&ヒンディー語翻訳:Tomomi Paromita Sakurako Abe Sudip Singha
英語翻訳:Tomomi Paromita Erick Gibson Sakurako Abe
Woodcuts & Paintings:Parvathy Baul (Sanatan Siddhashram) Ravi Gopalan Nair (Ekathara Kalari)
イラスト:伊藤武
録音:甲斐隆幸 大谷耕太朗
サウンドデザイン&ミックス:吉田茂一
カラーグレーディング:織山臨太郎
字幕デザイン:藤井遼介
Sanatan Das Footage Courtesy:Charles Steiner/Vagabond Video
Provide Materials:CACTUS Co.,Ltd Pixta Co.,Ltd 1/3 さいたま市教育委員会
宣伝美術:島田薫

インドで30 年近く、歌う修行の道を歩んできたパルバティ・バウル。バラモン階級(カースト制度、頂点の階級)に生まれたパルバティだが、16歳の時にあるきっかけからバウル(宗教にもカースト制にもしばられない人々)の吟遊行者となり、30年近くにわたって歌う修行の道を歩んできた。バラモン階級に生まれたパルバティはインドでもなかなか理解されず、困難な道を歩んだ末、グル(師)になった。
彼女は、日印に共通する「修行」という文化に出会うため、2023 年11 月に来日、3週間に渡って「岩手・一遍上人の光林寺」「花巻の大償神楽」「那智大社・飛瀧神社」「大阪・岸和田の杉江能楽堂」など、日本の修行文化の息づく地で奉納演奏を行った。
彼女が発する歌ごえは修行に裏打ちされた「いのちの顕れ」、渡河した者だけが知る豊穣な世界の在り処を、パルバティはその歌舞で表現する。彼女は歌をうたうことや舞うことについて、「芸能者」ではなく「修行者」として表現する。

プレス資料より
【阿部櫻子監督コメント】
パルバティ・バウルは“黄金の河を渡った人”だ。“河”とは“修行者”と“修行者でない者”を隔てる黄金の河のこと。この映画はその河の両岸を結ぶために、製作が始められた。しかし“修行”という世界は、“解説”や“説明”とは本質的に異なる世界。橋を掛けようにも、共通の言葉があるようでなく、ないようでもあり・・・到底、簡単には理解できない。二つの岸辺に住む人々は、そもそも目指しているものがまるで違うのだ…。とはいえ、バウルの世界は意味がないものではなく、むしろその理解できない豊かな世界が、今もなお現代にあることが救いに思える。パルバティの生き方、そして言葉には、私たちの考え方を根底から見直す力を秘めている。

【バウルとは?】
バウルとは、インドの西ベンガル州とはバングラデシュにいる吟遊行者のこと。2008 年、UNESCO の世界無形文化遺産に登録された。托鉢をしながら、独特の哲学を反映した歌をうたい、舞い踊る。仏教やイスラーム神秘主義、ヒンドゥーなど、様々な伝統の影響を受けながらも、どの宗教宗派にも属さず、師弟相伝で受け継がれてきた。バウルは歌う行者であり人前で歌いながらも、芸能者ではなく、あくまでも歌や舞を術とした「修行者」である。

阿部櫻子監督がインドに留学(本人は遊学と言っていたが)していた30年以上前、大学受験に失敗した15歳のパルバティが、彼女の住んでいたところに、一緒に住まわせてほしいとやって来て、友人になったという。30年後彼女はパルバティ・バウルとなっていたことを知ったと語っていた。パルバティの友人でもある阿部櫻子監督が、2019年製作のドキュメンタリー『The Path パルバティ・バウル 風狂の歌ごえ』に続いて手がけた。こういう世界があるというのを全然知らなかった。目からウロコだった。“黄金の河を渡った人”とは「悟りを開いた」ということなのだろう(暁)


公式HP:https://www.sakhipro.com/
制作協力:美竹遊民舎 渡辺美智子
制作著作:サキプロ 2024
日本 DCP 109分

アップリンク吉祥寺 ゲスト情報
11 ⽉15 ⽇(⾦):監督・阿部櫻⼦
11 ⽉16 ⽇(⼟):中納良恵(EGO-WRAPPIN'ヴォーカリスト)×監督・阿部櫻⼦
11 ⽉17 ⽇(⽇):外川昌彦(⽂化⼈類学者 東京外国語⼤学教授)×監督・阿部櫻⼦
11 ⽉18 ⽇(⽉):SUGAR(占星術師)×監督・阿部櫻⼦
11 ⽉19 ⽇(⽕):寺原太郎(北インド古典⾳楽奏者)×パロミタ友美(パルバティ・バウル弟⼦)×監督・阿部櫻⼦
11 ⽉20 ⽇(⽔):梶原徹也(元THE BLUE HEARTS ドラマー)×監督・阿部櫻⼦
11 ⽉21 ⽇(⽊):藤⽥⼀照(曹洞宗 僧侶)×監督・阿部櫻⼦
11 ⽉24 ⽇(⽇):⽥中真知(作家 あひる商会CEO)×監督・阿部櫻⼦
11 ⽉26 ⽇(⽕):監督・阿部櫻⼦
11 ⽉28 ⽇(⽊):⼭⼝智⼦(俳優)×井⽣明(フォトグラファー まちかど倶楽部)×監督・阿部櫻⼦


posted by akemi at 20:05| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください