2024年10月27日

カッティ 刃物と水道管   原題:Kaththi

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(C)Lyca Productions

監督・脚本:A・R・ムルガダース(『サルカール 1票の革命』『ダルバール 復讐人』)
撮影:ジョージ・C・ウィリアムズ
音楽:アニルド(『マスター 先生が来る!』『ダルバール 復讐人』)
編集:A・シュリーカル・プラサード(『PS1黄金の河』『PS2大いなる船出』)
製作会社:ライカ・プロダクションズ
出演:ヴィジャイ(『マスター 先生が来る!』)、サマンタ(『ランガスタラム』)、ニール・ニティン・ムケーシュ(『プレーム兄貴、王になる』

コルカタの刑務所に収監されているタミル人の“カッティ(刃物)”ことカディル。彼には、建物や都市の平面図(劇中でブループリントと称される)から、その立体的な構造を透視できる特殊能力がある。ある夜、脱獄囚を捕まえるため、警察からその能力を見込まれ、協力要請を受ける。刑務所の外に出られたのを機に、ちゃっかり自分も脱獄。ひとまずチェンナイに逃げて、そこからバンコクへ高跳びしようとしたところで、空港で出会った美女アンキタに一目惚れ。出国を止め、街路を歩いていた時、突然銃撃事件が起きる。カディルが撃たれた男のもとに駆け寄ると、その男は自分と瓜二つ! 救急車で運ばれる彼の所持品を咄嗟に自分のものと入れ替える。身代わりになったのはジーヴァという男。カディルをジーヴァと思い込んだ役人が、表彰セレモニーの会場に連れていく。そこでカディルは、ジーヴァが老人ホームを運営していることを知る。アンキタの祖父もここの入所者だった。そんな時、カディルをジーヴァと思い込んだ刺客に命を狙われる。その刺客を送り込んだのは、世界的に有名な清涼飲料会社の社長シラーグだった。カディルはジーヴァが地方の農民たちの問題解決に奔走していることを知り、ジーヴァに成り代わって、農民たちの先頭に立って多国籍企業のトップと対決する・・・

“大将”の愛称で親しまれる、インド・タミル語映画界の寵児ヴィジャイが、詐欺師で泥棒のカディルと、農民たちの為に闘う正義派ジーヴァの二役を務めた2014年の作品。
『マスター 先生が来る!』公開後、日本でもファンが増え、日本公開が待望されていた映画が、ようやく公開となりました。
大規模な清涼飲料会社が、農民たちが必要とする水を独占しようとしていて、ジーヴァがそのために闘っていること知って、成り代わったカディルは、老人たちを率いて、水道パイプラインの中に居座るという作戦にでます。常に水が流れているわけでないインドだからこそ、できる座り込み。老人たちが命がけでパイプラインの中に入っていく姿は涙を誘います。
アクション娯楽大作の中に、しっかり社会的メッセージも込めた作品。詐欺師カディルが、社会活動家ジーヴァのことを知って、改心していくさまを、ヴィジャイが見事に演じきっています。さて、美女アンキタへの一目惚れの行方は? ぜひ劇場で! (咲)


2014年/インド/タミル語/163分
配給:SPACEBOX 宣伝:フルモテルモ
公式サイト:https://spaceboxjapan.jp/kaththi/
★2024年11月1日(金)より新宿ピカデリー他全国順次公開



posted by sakiko at 11:26| Comment(0) | インド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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