2024年10月03日
ロール・ザ・ドラム!(原題:Tambour battant)
監督・脚本:フランソワ=クリストフ・マルザール
音楽:ニコラ・ラベウス
出演:ピエール・ミフスッド(アロイス)、パスカル・ドゥモロン(ピエール)、ザビーネ・ティモテオ(マリー=テレーズ)
1970年、スイス・ヴァレー州の小さな村、モンシュ。ワイン醸造家のアロイスは地元のブラスバンドの指揮者で、村で開かれる音楽祭のオーディション通過を目指して日々練習に励んでいる。しかし、アロイスの指導力を疑問視する楽団のメンバーが、村出身でプロの音楽家として活躍するピエールをこっそりパリから呼び寄せてしまう!伝統を重んじるアロイスと違い、才能ある女性や移民を次々と楽団のメンバーに加えるピエール。それぞれを指揮者に立てた2つの楽団が出来上がり、楽団の対立は村全体を巻き込んだ大騒動へと発展していく…。
みんなが知り合いの小さな村で、古くからの楽団が分裂し、二つのバンドができてしまいます。実際に起きたできごとを元にしているそうです。村を二分して暮らしに影響があったのでは、と心配になります。
映画では面白おかしく脚色されているのでしょう。指揮者の二人には青春時代からの因縁があって、何十年もたっているのに意地のはりあい。アロイスは頑固で保守的、伝統にこだわります。妻が外で活動したり、娘がワイン醸造に興味を持つのに苦い顔。ピエールはパリに出て音楽家として活躍していたところを、請われてUターン。才能ある女性や移民も楽団に加える新しいセンスの持ち主です。
ちょうど女性の参政権が問題になっている時期で、その活動も盛り込まれていました。中年夫婦の一波乱もあれば、娘と移民の青年との恋模様もあります。いろいろてんこ盛りですが、うまく90分にまとめられたコメディです。ところ変わっても人情は変わらず、美しい風景で目の保養もぜひどうぞ。(白)
2019年/スイス/カラー/90分
配給:カルチュアルライフ
(C) 2018 POINT PROD / RTS / TELECLUB
https://culturallife.co.jp/roll-the-drum/
★2024年10月4日(金)新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺、ストレンジャー、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー!
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