2024年08月29日
パドレ・プロジェクト/父の影を追って 英題:Padre Project
監督・プロデュース・編集:武内剛
撮影監督:成富紀之
脚本・構成:吾妻蓮
MA:藤木かずひと
カラリスト:星子駿光
楽曲提供:青木晋太郎
現地コーディネーター:Compangnone Francesca
日本とカメルーンの“ハーフ”の芸人・ぶらっくさむらいこと武内剛
コロナ禍の真っ只中 情熱と勢いだけでイタリアの地へ降り立った
結末のわからない 生き別れた父親探しの旅の記録
日本人の母は、32歳の時、イタリアの学校で23歳のカメルーン人の父と恋に落ち、35歳で剛を産む。名古屋で証券会社で働きながら女手一つで育ててくれた母。父とは、2歳の時に母がイタリアに連れていってくれて、一度だけ会っていて写真があるが、記憶にない。
2020年、コロナ禍でイタリアでも多くの死者が出ているとの報に、生きているうちに父に会いたいとの思いが募る。父親探しの旅「パドレ・プロジェクト」を立ち上げ、その旅の記録を映画にすることにし、クラウドファンディングを募る。
コロナに阻まれ、なかなか旅立てないが、ようやく、2022年5月、ミラノに降り立つ。認知症の母から聞き出せた父の情報は驚くほど少ない。手がかりは、2歳の時の父との写真と、40年前の手紙の住所だけ。10日間という限られた滞在期間で、果たして父は見つかるのか・・・
「パドレ」とはイタリア語で「父親」の意。
肌の色から、小さいときから、「日本人に見えない」「ガイジンみたい」と言われ、コンプレックスを持ち、記憶にない父の存在を遠ざけたい思いがある一方で、逆に、意識せざるを得なかったのではないかと思います。
武内剛さんは、24歳の時、日本を飛び出しアメリカへ。人種のるつぼニューヨークで7年暮らし、アイデンティティの悩みは消えたといいます。
かつてに比べれば、日本でも様々な肌の人が暮らしていて、ミックスルーツの人も珍しくなくなりましたが、異質なものに好奇の目を向けがちなのが日本人かもしれません。
さて、手がかりの少ない中での父親捜しの旅。NHKのファミリーヒストリーなみのリサーチをすれば、事前に父の行方を突き止めることができたのかもしれませんが、敢えて、ぶっつけ本番。父と会えるのか?と、ドキドキわくわくでした。(咲)
2023年/日本/日本語・英語・イタリア語/80分/カラー/16:9/ステレオ
字幕協力:三浦アーク、Elly
配給:ミカタ・エンタテインメント
宣伝協力:Xhora
公式サイト:https://padreproject.jp/
★2024年 8月31日 (土) より新宿 K’s Cinema 他 にて全国順次公開
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