2024年08月22日

サユリ

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監督:白石晃士
脚本:安里麻里、白石晃士
原作:押切蓮介「サユリ」(幻冬舎コミックス刊)
撮影:伊藤麻樹
出演:南出凌嘉(神木則雄)、近藤華(住田)、梶原善(章雄)、占部房子(正子)、きたろう(章造)、森田想(径子)、猪股怜生(俊)、根岸季衣(春枝)

神木家は父が買った丘の上の一軒家に引っ越してきた。古いけれど眺めが良く、広くなったので祖父母も同居した。父は親孝行ができて嬉しい。ただ小学生の俊はこの家がなんだか怖い。認知症の祖母・春枝は笑い声が聞こえる、と一点を見つめていた。自分一人の部屋ができ喜んでいた長女の径子の様子が少しずつおかしくなる。長男の則雄は学校で住田という女子に「気をつけて」と忠告された。まもなく父親が突然亡くなってしまう。そして一人、また一人と家族が減っていくのだった。

映画の冒頭に最初の住民の不穏なエピソードが入ります。ホラー映画と覚悟して観始めても、怖いの苦手で思わず目をつぶってしまう体たらく…。原作の押切蓮介氏の漫画は『ミスミソウ』(2018年)が公開されたときに、少し拝見しました。あどけない主人公が壮絶ないじめに遭い、復讐心をたぎらせていく変化と暴力描写が怖かったです。
あちこちで姿を見せる不気味な「アレ」の正体はすぐに以前の住人のサユリと(観客には)見当がつくのですが、それほど強い怨念の理由がなかなかわかりません。後半怒涛のように話が進んでいきますが、陰惨なだけでなく笑いもちりばめてありますので安心して。ここで大貢献するのが根岸さん演じる「覚醒した春枝ばあちゃん」。見た目もすっかりロックかパンクか??に変貌します。
人が死ぬのですから、警察は来るもののなんの解決にもなりません。春枝ばあちゃんは孫の則雄を叱咤激励し「アレ=サユリ」と真っ向勝負の大活躍です。しかし中学生男子に、酔っ払い親父のようなセリフを言わせるのはいかがなものか?(原作どおりなんでしょうか?)マイホームは生涯に一度あるかないかの高い買い物です。よっく近所の評判などリサーチしてから、サユリつきじゃないのを買いましょう。(白)


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映画『サユリ』公開記念初日舞台挨拶@バルト9
左から押切蓮介(原作)、近藤華、南出凌嘉、根岸季衣、白石晃士(監督)

2024年/日本/カラー/ビスタ/108分/R15+
配給:ショウゲート
(C)2024「サユリ」製作委員会/押切蓮介/幻冬舎コミックス
公式サイト https://sayuri-movie.jp/
公式X @sayurimovie2024
公式TikTok @sayurimovie2024 #映画サユリ
★2024年8月23日(金)全国ロードショー


posted by shiraishi at 20:51| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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