2024年08月18日

至福のレストラン 三つ星トロワグロ 原題:Menus Plaisirs - Les Troisgros

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監督・製作・編集:フレデリック・ワイズマン
出演:ミッシェル・トロワグロ、セザール・トロワグロ、レオ・トロワグロ、マリー=ピエール・トロワグロ、トロワグロで働くスタッフ、ほか

親子3代に渡って55年間ミシュランの三つ星を持ちつづけ、
グリーンスターに輝く最高峰のフレンチレストラン<トロワグロ>。
94歳の巨匠フレデリック・ワイズマン監督が、その驚異の秘密に迫る―


朝、ロアンヌ駅前のマルシェで念入りに野菜を選ぶ4代目シェフのセザールと、別のレストランを営む弟のレオ。
トロワグロ家のブラッスリー「ル・サントラル」では、セザールとレオが考案したメニューを口頭で聞いて、3代目シェフである父ミッシェルがあれこれとアドバイスする。

樹々と湖に囲まれたフランス中部の村ウーシュにあるレストラン<トロワグロ>。
建築家パトリック・ブシャンが建てた、自然と解け合うモダンな新しいレストランだ。
開店前、下ごしらえするシェフを夢見る若き料理人たち。
ホールでは、担当スタッフたちがテーブルセッティングに余念がない。
ソムリエにワインの仕入れ状況と在庫を確認するミッシェル。
厨房では、魚と肉の仕入れをシェフと料理人たちが確認する。
ホール長からスタッフにメニューの変更や、予約客のアレルギーや苦手な食材が詳細に伝えられる。
味見をして、盛り付けにも厳しいチェックを入れるミッシェル。

いよいよランチタイム開店。テーブルについた客に、前衛的なメニューをわかりやすく説明するホール係。
厨房では、セザールの指揮のもと、着々と料理が仕上がる。ミッシェルが細かく確認する。その合間にも客席を回り、客に話しかけるミッシェル。

トロワグロがこだわる食材の数々が紹介される。
山羊のチーズ、有機栽培の野菜・・・

そして、ディナータイム。
ランチよりさらに多種多様なメニューとワイン。次々と入るオーダーを、堂々と采配するセザールと、綿密にサポートするミッシェル・・・


家族で始めたレストランが創業以来94年間、なぜ変わらず愛され続けてきたのかの秘密に迫る4時間。あっという間でした。
3代目ミッシェルは、70年代末、祖母マリー=ピエールとともに料理の世界を巡る旅に出て、その中でも気に入ったのが日本。会話の中に、「醤油」「しそ」といった単語も飛び出します。客との会話の中でも日本での思い出話を披露しています。2006年、東京にキュイジーヌ・ミッシェル・トロワグロをオープンさせ、日本への愛着を現実にしています。
思えば、かつて小田急百貨店新宿店8階に「カフェ トロワグロ」がありました。ミッシェル・トロワグロ監修のカフェでした。お高くて入ったことはありませんが、地下の食品売り場にあった「ブティック・トロワグロ」のパンコーナーには時々行きました。それこそ、亡き父は、ここの食パンがお気に入りで、冷凍庫にはいつも在庫を欠かすことはありませんでした。6枚切りがない時には、新着のものをわざわざ切ってもらうほど。有料になってからも、父は手提げの紙袋とプラスチック袋を必ず頼んでいたので、今も家にはトロワグロの紙袋が山のように残っています。お店の名前がTroisgroとしか書いてなくて、どう読んでいいのかと悩んだのも懐かしい思い出です。
ブティック・トロワグロは、小田急百貨店新宿店の閉店・ハルクへの移転に伴い、2022年10月2日に閉店。新しく出来る小田急百貨店に復帰してほしいものです。(咲)



第58回全米映画批評家協会賞 ノンフィクション映画賞 受賞
第89回ニューヨーク映画批評家協会賞 ノンフィクション映画賞受賞
第49回ロサンゼルス映画批評家協会賞 ドキュメンタリー映画賞受賞 他

2023年/アメリカ/フランス語・英語/240分/ビスタ/モノラル
日本語字幕:丸山垂穂
配給・宣伝:セテラ・インターナショナル
公式サイト:https://www.shifuku-troisgros.com/
★2024年8月23日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開.



posted by sakiko at 18:55| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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