2024年07月21日
幸せのイタリアーノ 原題:Corro da te
監督:リッカルド・ミラー二
出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、ミリアム・レオーネ、ピエトロ・セルモンティ、ヴァネッサ・スカレーラ、ピラール・フォリアティ、アンドレア・ペンナッキ、カルロ・デ・ルッジエーリ、ジュリオ・バーゼ、ピエラ・デッリ・エスポスティ(友情出演)、ミケーレ・プラチド(特別出演)
よこしまな“恋”は“嘘”のはじまり…
成功したスポーツシューズメーカーの経営者ジャンニは、独身で女たらしの49歳。ある日、亡き母のアパートで母の車椅子に座っていると、若く美しいアレッシアが引越しの挨拶にやってくる。彼を車椅子が必要な人だと勘違いした彼女から、実家での食事に招かれる。いそいそと出かけていくと、事故で車椅子が必要になった姉キアラを紹介される。アレッシアにはめられたと思いつつ、美しいヴァイオリニストのキアラと一夜を共にできるか仲間と賭けをする。健常者であることを隠して、車椅子でデートするジャンニ。やがて、障がいを受け入れ前向きに生きる彼女に本当に恋をしてしまう…。
「魅力的な女性をみたら、とにかく声をかける」がイタリア男性のイメージ。本作の主人公ジャンニは、まさにそんな男。ひょんなことから車椅子が必要な人と勘違いされてしまったジャンニが、今さら違うとも言えず、車椅子生活を装う姿が笑いを誘います。障がい者に対して、憐みの気持ちを持っていた彼が、障がいを持つ人も心は健常者と同じと気づく姿に、私も学ばされました。
フランス映画『パリ 嘘つきな恋』(18)のリメイクの本作。イタリアの風情もたっぷり描かれています。ジャンニのランニングコースに、ローマ南部のデヴェレ川沿いやサンタンジェロ城。キアラがヴァイオリンのソリストとしてオーケストラと共演するのは、トリノの古いオペラハウスの一つレッジョ劇場。
奇跡を求めてフランスのルルドに行く場面は、コロナ禍で本場での撮影は叶わず、トリノに作ったセットで撮ったとのこと。
原題のCorro da teは、「あなたのもとに駆けつける」という愛する人が自分を必要としていたら誰もが口にする言葉なのだとか。(咲)
★イタリア映画祭2023上映作品
★ナストロ・ダルジェント賞(イタリア映画記者組合賞)コメディ女優賞受賞
2022年/イタリア/イタリア語/113分/カラー/1:2.35/5.1ch
字幕:関口英子
配給:オンリー・ハーツ
後援:イタリア大使館/イタリア文化会館
公式サイト:http://cdt.onlyhearts.co.jp/
★2024年7月26日(金)よりシネスイッチ銀座他にて全国順次公開
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