2024年07月04日

潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断  原題:Comandante

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(C)©2023 INDIGO FILM-O’GROOVE-TRAMP LTD-VGROOVE-WISE PICTURES

監督:エドアルド・デ・アンジェリス
CAST
ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ: サルヴァトーレ・トーダロ艦長役
マッシミリアーノ・ロッシ: ヴィットリオ・マルコン副長役
ヨハン・ヘルデンベルグ: ヴォーゲル艦長役(ベルギー人)
アルトゥーロ・ムゼッリ: ダニロ・スティエポヴィッチ役
ジュゼッペ・ブルネッティ: ジジーノ・マグニフィコ役
ジャンルカ・ディ・ジェンナーロ: ヴィンチェンツォ・ストゥンポ役
ヨハネス・ヴィリックス: ジャック・レクレルク役(ベルギー人)
ピエトロ・アンジェリーニ: イヴァーノ・レアンドリ役
マリオ・ルッソ: サルヴァトーレ・ミンニーティ役
セシリア・ベルトッツィ: アンナ役
パオロ・ボナチェッリ: ベッティ役
シルヴィア・ダミーコ: リナ・トーダロ役

実話を基に描いた、海の男たちの誇りと絆の戦争秘話

1940 年 10 月、イタリア海軍潜水艦コマンダンテ・カッペリーニは、イギリス軍への物資供給を断つために地中海からジブラルタル海峡を抜けて大西洋に向かっていた。その途中、船籍不明の貨物船に遭遇する。艦砲を装備し、戦争地帯で灯火管制をしての航行であったためこれを撃沈。だがそれは中立国であるはずのベルギー船籍の自衛武装を備えた貨物船カバロ号だった。“イタリア海軍一無謀な少佐”サルヴァトーレ・トーダロ艦長は「ナチなら見殺しにするだろうが、我々は人間は助ける」と、海に放り出された乗組員たち26人を救助し、彼らを最寄りの安全な港まで運ぶ決断を下す。狭い潜水艦の艦内に無理矢理彼らを収容し、潜航するのもあきらめ、自らの危険も覚悟のうえで、無防備状態のままイギリス軍の支配海域を航行していく・・・

助けたベルギー船の若き乗組員ジャック・レクレルクは、イタリア語だけでなくフランス語、ポルトガル語、英語、ラテン語、古代ギリシャ語も出来る語学の達人。彼のお陰で意思疎通を図ることができたのでした。
そも、イタリアの北から南までが統一されたのはそれほど古い話でなく、トーダロ艦長が、「(北の)リヴォルノと(南の)シチリアでは、言葉も文化も気候もかけ離れている」と語る場面がありました。
潜水艦の料理人ジジーノは、イタリアのどこの料理も作れるのが自慢です。予定外に26人も乗せた為、材料も底をついてきます。それでも、ベルギーの国民食は?と、彼らのために懐かしい料理を作ります。教えてもらいながら作ったのは、なんとポテトフライ! ハンバーガーについてくるお馴染みのポテトフライです。(少し太めらしいです)ベルギーの国民食だとは知らなったので、ちょっと驚き。
ベルギーの乗組員たちを助けた勇気あるサルヴァトーレ・トーダロ艦長ですが、2年後に戦死。従軍中に生まれた娘に会えないまま亡くなられたのですが、助けられたジャック・レクレルクはじめ数名が、奥様と娘さんに会いにいったというその後の話に涙。
エンドロールで流れるのは、最初は愛を歌った曲ですが、そのあとはイタリア料理の名前が延々と語られます。途中から字幕が無くなりますが、マカロニやスパゲッティなどお馴染みの単語が聴こえてきました。潜水艦の中の息苦しさを、最後に吹き飛ばしてくれました。
世界の各地で戦火の絶えない今、人権を重んじたトーダロ艦長に思いを馳せていただければと思います。(咲)


2023年ヴェネツィア国際映画祭オープニング作品

2023年/イタリア・ベルギー/イタリア語・オランダ語・英語/シネマスコープ/121分
字幕翻訳:岡本太郎
後援:イタリア文化会館
配給:彩プロ
公式サイト:https://comandante.ayapro.ne.jp/
★2024年7月5日(金)より、TOHOシネズ日比谷ほか全国公開




posted by sakiko at 01:53| Comment(0) | イタリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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