2024年06月22日

プロミスト・ランド

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(C)飯嶋和一/小学館/FANTASIA

脚本・監督:飯島将史
原作:飯嶋和一「プロミスト・ランド」(小学館文庫「汝ふたたび故郷へ帰れず」収載)
出演:杉田雷麟、寛一郎、三浦誠己、占部房子、渋川清彦 / 小林薫

春の東北、マタギの伝統を受け継ぐ山間の町。高校を出て親の仕事を手伝う20歳の信行は、閉鎖的な地に嫌気が差しながら、流されるままに暮らしている。
そんなある日、マタギ衆の寄り合いで、熊狩りを指揮する親方の下山が一同に意外な言葉を告げる。
「今年はどうも申請が通らねえみたいだ」
熊が減っていることを理由に、役所から今年の熊狩りを禁止する通達が来たという。違反すれば密猟とみなされ、マタギとして生きる道を閉ざされてしまう。皆が落胆しながら決定を受け入れるなか、ただひとり、信行の兄貴分である礼二郎だけが、通達など聞くことはないと反発する。
後日、鶏舎で働く信行のもとに礼二郎が訪ねてきた。「お前の手がいる」と、ふたりだけで熊狩りに挑む計画を持ち掛けられる。頑なに拒んだ信行だったが、ある早朝、そっと山に向かう礼二郎と信行の姿があった・・・

禁を破って熊撃ちをする礼二郎ですが、獲物となった熊を解体するときには、礼を尽くして「ケボカイ」の儀式を行います。熊の霊が天にのぼり、再び獲物となって現われるのを山の神々に祈念する儀礼。マタギたちに受け継がれてきた自然への畏怖の念と共生の願い。
覚悟を持って生きる礼二郎を、寛一郎さんが鋭い眼光で体現しています。

それにしても今、北海道、東北、信州など各地で熊に襲われて人が亡くなることが散見されます。熊が暮らす森に何か変化があったのは間違いありません。気候変動のせいでしょうか・・・ 私たち人間の功罪もありそうです。(咲)



◆ユーロスペース初日舞台挨拶
2024年6月29日(土)
11:00の回(上映後)
13:20の回(上映前)

登壇者(敬称略):杉田雷麟 寛一郎 飯島将史(監督)


2024年/日本/カラー/ 89分
配給:マジックアワー/リトルモア 
公式サイト:https://www.promisedland-movie.jp/
★2024年6月14日㊎MOVIE ONやまがた、鶴岡まちなかキネマにて先行公開
6月29日㊏ ユーロスペースほか全国順次公開




posted by sakiko at 22:20| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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