2024年05月20日

母とわたしの3日間 ( 原題:3일의 휴가 3日の休暇、英語題:Our Season)

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監督:ユク・サンヒョ
脚本:ユ・ヨンア
撮影:キム・ジヒョン
音楽:ク・ジャワン
出演:キム・ヘスク(ポンチャ)、シン・ミナ(チンジュ)、カン・ギヨン(ガイド)、ファン・ボラ(ミジン)

ポクチャが天国に来て、3年目となった日、特別に3日間の休暇をもらって地上に帰ることになった。もちろん自分の姿は人間には見えず、できるのは、ただそばで見守っることだけ。案内役の新人ガイドと一緒に元いた家に行ってみると、ニューヨークで大学教授をしているはずの自慢の一人娘チンジュが、定食屋を営んでいた。なんで?!と不満いっぱいのポンチャ。チンジュはそんなポンチャに気づくこともなく、ソウルから訪ねてきた親友のミジンと母親のレシピを再現していく。

キム・ヘスクは「国民の母」と呼ばれる女優、娘役のシン・ミナは「国民の癒し」だそうで母娘ゴールデンコンビです。脚本がこれまた人気・実力とも最強のユ・ヨンア。
3年天国にいる間に地上の情報は手に入らないの?ときどきは様子を見られないの?と疑問はいろいろ湧きますが、そういう設定なのでご了承のほど。まだ新人のちょっと頼りないガイドとポンチャのやりとりに笑い、料理に見とれ、娘とのすれ違いの切なさに涙し、といろいろ詰まった映画です。母の立場、娘の立場から見て自分の家族をふりかえることができます。

なんだか聞いたことのあるタイトル・・・まず思い出したのが浅田次郎氏の『椿山課長の七日間』(2006年西田敏行主演で映画化)でした。そちらは初七日の間だけ、別の姿で地上に降りて心残りだったことに対処できるというもの。原作と映画は結末が違いました。
これも似たタイトル『パパとムスメの7日間』は身体が入れ替わってしまい、”お互いの身になって”初めて理解し、心が通じたドラマ。こちらはその後の生活でやり直すことができますが、死んでしまえばもう戻ることはかないません。
どの作品にも共通しているのが「家族」。分かっているようでわからないのがいちばん身近な家族です。生きているうちに想像力を働かせ、相手を思いやること。かといって察してと思わず、対話することが大事と当たり前のことに気づきます。(白)


母の営んでいた食堂で、母の作ってくれた大根入り餃子を再現しようと試行錯誤するチンジュ。キムチが辛くて食べられないチンジュのために、母が考案した優しい味の餃子でしたが、レシピを教えてもらってなかったのです。チンジュには、心残りがいっぱい。母につれなく当たり、一緒に撮った写真も1枚しかない・・・ 悔いる娘の姿に、天国からやってきた母もほろり。観ている私も、亡くなった両親にしてあげられなかったことをたくさん思い出してほろり。
天国からの案内人を演じた青年役のカン・ギヨン、『極限境界線 -救出までの18日間-』でパシュトー語の現地通訳を演じた方。
また、チンジュの高校生時代の少女は、どこかで観たことがあると思ったら、ドラマ「ペントハウス」シリーズのペ・ロナ役で強烈な印象を残したキム・ヒョンスでした。目元がシン・ミナと似てるかな・・・(咲)


2023年/韓国/カラー/105分
配給:クロックワークス
(C)2023 SHOWBOX AND STORY FOREST ALL RIGHTS RESERVED.
https://klockworx-asia.com/season/
★2024年5月24日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 01:21| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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