2024年04月21日
一生売れない心の準備はできてるか
監督:當間早志
プロデューサー:奈須重樹 平良竜次
ライブ撮影:野田尚之 牧野裕二 當間早志
出演:やちむん刺激茄子(奈須重樹、育、長谷川淑生、さとうこうすけ、比嘉正一郎、ヤギフミトモ)、関島岳郎、島田篤、有田康信、和田充弘、ローリー、知念保、本村実篤、金城千賀子、赤嶺志麻子、内間晶子、ジーナ、新良幸人
沖縄発のバンド「やちむん刺激茄子」のリーダー奈須重樹は2021年、音楽活動30周年を迎えた。これまで小ヒットが一曲のみ。それでもめげずに活動を続け、今は流しを中心に日銭を稼ぎながら精力的に新曲を発表している。そんなイマイチ“売れない男”が、バンド結成25周年記念で18人編成のビッグ・バンドライブに臨んだ。会場は沖縄最古の映画館《首里劇場》。満員の聴衆を前に天衣無縫なパフォーマンスを繰り広げ、熱く華やかな空気で包み込んだ。
奈須重樹さんは延岡出身ですが、沖縄の大学進学を機に沖縄に住み早や42年。すっかり“しまんちゅ”です。カメラマンの仕事をしていたのに、タイトルのように心の準備ができたのか、いつのまにかミュージシャンが本業になってしまいました。沖縄は街も人も暖かくて暮らしていけるのでしょう(北国は寒くて大変)。何より歌っているのが心底楽しそうです。売れない覚悟は準備万端、覚悟を決めた人は強いのでしょう。この映画を観た後、タイトルの「一生売れない~♪」のフレーズが頭をぐーるぐる。すっかりしみ込んでしまいました。返事は「全然できてない♪」なんですが。(白)
沖縄のバンド、やちむん刺激茄子のリーダー奈須重樹を追ったライブドキュメンタリー。「やちむん刺激茄子」のバンド結成25周年記念ライブを首里劇場で行った貴重な記録でもある。そして奈須さんの30年に渡る歌が流れる。
私は奈須さんのことを知らなかったけど『パイナップル・ツアーズ』(1992年公開)の3パートのうち、この映画の監督でもある當間早志監督が担当したパートでカメラを担当していたというので、その映像は観ている。この映画には、当時シネマジャーナルのスタッフだったIさんとOさんが助っ人に入っていた。私にとっては初めて試写に行った作品でもある。それに、今は閉館してしまった首里劇場(2022年に閉館)でのライブというのも貴重な記録である。さらに、この2月に47年ぶりに沖縄に行ったのでぜひ観たいと思った。
そうしたら驚いた! 奈須さんは「今は流しを中心に日銭を稼いでいる」と語り、最後はその流しをしている那覇、国際通りの「のれん街」のビルがバックに見える場所で語っていたけど、なんとそこは、私が沖縄に行った初日に入った所。このビルの中の海鮮料理の店で食事をし、そこにギターを抱えた流しの若者がきたという経験をしていた。残念ながら奈須さんではなかったけど、今時、ギターの流しがいる商店街は珍しいと思っていたら、奈須さんもここで「流し」をしていたんですね。ここで奈須さんに会いたかったな。
それに、「生活の柄」(栄町市場にある居酒屋)で、横に座った人が気持ちよさそうにしていたので「さあふうふう」という歌を作ったといって、歌っていたのにもびっくり。実は今回、私も「生活の柄」に行き、同じような経験をしたので。『歌えマチグワー』という作品で、この店のことを知り、ぜひ行きたいと思っていたのだけど、私が行った日、他にもこの店が気になって来たという人(この人も東京から)がいて、その人もここでの会話を楽しんでいた。他の日にもそういうような人がいて、その感じを歌にしたんだと知って嬉しかった。
この『一生売れない心の準備はできてるか』は、奈須さんの生きてきた道を表したドキュメンタリー映画でもある(暁)。
2022年/日本/カラー/121分
配給:シネマラボ突貫小僧
(C)Shige&Hayashi
https://dekiteruka.com/
★2024年4月26日(金)よりアップリンク吉祥寺にて上映!
■2024年4月26日(金)〜5月2日(木)
※全ての回で主演・奈須重樹の舞台挨拶とミニLIVEを開催
※26日(金)27日(土)28日(日)は監督・當間早志も登壇。舞台挨拶を行います!!
■4月26日(金)夜〜
「world kitchen BAOBAB」(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-4-6 B1F)にて奈須重樹LIVE開催予定。
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください