2024年3月22日 全国公開 上映館情報
1960年代―中絶が違法な時代のアメリカ
名もなきヒロインたちが「女性の権利」のために立ち上がった
監督・脚本:フィリス・ナジー
プロデューサー:ロビー・ブレナー
出演:エリザベス・バンクス、シガニー・ウィーバー
私の身体か、胎児のいのちか、自由に選択できないわたしたち
『コール・ジェーン –女性たちの秘密の電話-』は、女性の権利としての人工妊娠中絶を描いた実話を基にした映画。
この作品は、1973 年に最高裁が中絶を合法化する判決を下した「ロー対ウェイド判決(※)」以前、人工妊娠中絶が違法だった 1960 年代後半から70 年代初頭にかけて、推定12,000人を救ったと言われている実在した団体「ジェーン」の実際の活動を元に作られた物語。
女性たちが自らの権利を勝ち取った実話を映画化した本作は、映画祭で注目を集め大きな話題となった今観るべき社会派エンタテインメント。是非この機会にご高覧ください。
(※)1973 年アメリカ連邦最高裁が女性の人工妊娠中絶の権利を合法とした歴史的判決
妊娠? 助けが必要? ジェーンに電話を!
この「秘密の電話」が歴史を変えた――
1960年代のアメリカ。裕福な家の主婦として生きるジョイ。中絶が法律的に許されていない時代のシカゴで、2人目の子供を妊娠した。しかし、妊娠によって心臓の病気が発覚。唯一の治療は、妊娠をやめることだと担当医に言われ中絶を申し出るが、中絶が法律的に許されていない時代。病院の男性責任者たちから、あっさりと中絶を拒否されてしまった。なぜ本人の意志で中絶は決められないのか? なぜ命の危険が分かっていながらも本人の身体を優先できないのか? ジョイは正規ルートではない方法で中絶を試みる決心をする。
そんな中、街で偶然「妊娠? 助けが必要? ジェーンに電話を」という張り紙を見つけ、違法だが安全な中絶手術を提供するアンダーグラウンドな団体「ジェーン」にたどり着く。「ジェーン」を率いるのはフェミニストのバージニア。
その後、彼女に誘われて、ジョイも「ジェーン」に深く関わるようになり、自分と同じ立場で中絶が必要な女性たちを救うために立ち上がる!
本作に登場するアンダーグランドで活動する「ジェーン」は、実在した団体。1960年代後半から70年代初頭にかけて、推定12,000人の女性たちの中絶を手助けしたと言われている。1973年、彼女たちの熱く力強い想いは、アメリカ連邦最高裁が女性の人工妊娠中絶の権利に合法の判決を下した「ロー対ウェイド判決」で実を結んだ。しかし、いまテキサス州をはじめとする保守的な一部の州で、またもや中絶が事実上不可能になりつつある。そんな時代に、『コール・ジェーン –女性たちの秘密の電話-』は、誰にでも性や自分自身の身体を守る権利があることを知るきっかけとなる映画として世界に伝えている。
HPより
フィリス・ナジー監督。
劇作家としてキャリアをスタートさせ、TV映画『ミセス・ハリスの犯罪』(05)では監督と脚本をとつめ、その後トッド・ヘインズ監督の『キャロル』(15)で脚本担当。期待の作家として注目を集めているフィリス・ナジー監督にとって、本作は長編映画デビュー作となる。
主演は、『ピッチ・パーフェクト2』(15)や『チャーリーズ・エンジェル』(19)で、俳優としてだけでなく監督・プロデューサーとしても活躍するエリザベス・バンクス。ブルジョワの主婦から女性権利の戦士に転身していくジョイを繊細かつ逞しく演じた。活動団体「ジェーン」を率いるバージニア役はシガニー・ウィーバー。『エイリアン』シリーズをはじめ様々な役に挑んできた名優が、「ジェーン」を訪れる女性たちをサポートするバージニアを熱演する。
主人公ジョイを演じたエリザベス・バンクスは、この物語の核となるジェーンたちが、信条・知識を共有し、サポートを提供するために女性同士がつながる姿勢に惹かれた。「女性たちがお互いを思いやり、助け合うという長い伝統に加わっているような気がしました。フィリスは、その聖火を手にして走り出した。彼女はこの物語が何を意味するのか、リプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する健康と権利)のための闘いが停滞していることについて何を伝えたいのか、とても明確だった。」と語る。
「ジェーン」を率いるフェミニストのバージニアを演じたシガニー・ウィーバーは脚本を読むまでジェーンズのことは知らなかったが、ロー対ウェイド判決以前の生活を覚えている数少ない出演者の一人である。ウィーバーは大学時代、避妊具や中絶へのアクセス不足がいかに女性に悪影響を及ぼしているかを痛感していた
2022年/ アメリカ / PG12
配給:プレシディオ
公式 HP URL:https://www.call-jane.jp
X 公式アカウント:https://twitter.com/CallJane_jp
2024年03月21日
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