2024年03月19日
ブリックレイヤー 原題:The Bricklayer
監督:レニー・ハーリン
原作:ノア・ボイド「脅迫」(ソフトバンク文庫刊)
脚本:マット・ジョンソン、マーク・モス
出演:アーロン・エッカート、ニーナ・ドブレフ、クリフトン・コリンズ・Jr、ティム・ブレイク・ネルソン
米国の諜報活動への抗議デモが広がるヨーロッパ。ギリシャのテッサロニキで反米を唱える女性記者が遺体で発見される。何者かが米政府に批判的なジャーナリストを殺害することでCIAの仕業にみせかけ、世界を敵に回させようとしていた。事態を重く受け止めたCIAは捜査の末、容疑者としてある一人の男にたどり着く。男の名はヴィクター・ラデック。1年半前に死亡したはずのCIA諜報員だった。捜査が手詰まりとなる中、米政府はかつてラデックの同僚でもあり、犯人追跡に特異な才能を見せていた元CIAエージェントのスティーヴ・ヴェイルに協力を要請する。レンガ職人として穏やかな生活を送っていたヴェイルは要請を断るが、直後にラデックが送り込んできた刺客の襲撃を受ける。辛くもこれを退けたヴェイルは旧友との因縁に決着をつけることを誓い、再び捜査に身を投じていく。
ギリシャのテッサロニキの町で繰り広げられる物語にワクワク。海を見晴らす高台の住宅街、石畳の趣のある通りでのカーチェイス、海辺に広がるテッサロニキの全景も圧巻。カフェでバックギャモンに興じる男たちが、まわりの騒ぎに一瞬怯みながらも、ゲームを続ける様も楽しい。
レンガ職人としてのんびり暮らしていたヴェイルが、再び諜報活動するにあたり、CIA諜報員の女性たちとの絡みも見逃せません。女性たちがなかなか強い!
ギリシャ外務副大臣が、「アメリカは他国の主権を無視してきた。CIAのヨーロッパへの不当な扱いは許せない」と語る姿に、ヨーロッパだけじゃないでしょう!と思いながら、よくぞこの場面を!と。
レニー・ハーリン監督は、90年代に『クリフハンガー』や『ダイ・ハード2』などで楽しませてくれた方。ツボを心得たスパイアクションです。(咲)
2023年/アメリカ・ブルガリア・ギリシャ/カラー/シネスコ/5.1ch/110分/英語
日本語字幕:北村広子
配給:クロックワークス
公式サイト:https://klockworx-v.com/bricklayer/
★2024年3月22日(金)より新宿バルト9ほか全国ロードショー
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください