監督・脚本:荒木伸二
撮影:渡邉寿岳
出演:若葉竜也(岩森淳)、伊勢谷友介(溝口登)、山下リオ(砂原唯)、ジン・デヨン(スタッフ)
岩森淳が朝6時に目覚めると、アナウンサーの「おはようございます。6月6日、月曜日。晴れ。風のない穏やかな1日になりそうです。今日の花はアイリス。花言葉は『希望』です」という声が流れてくる。岩森は身支度をして家を出て、最愛の恋人・砂原唯を殺めた溝口登を殺害し、疲労困憊して眠りにつく。翌朝目覚めると昨日と同じアナウンサーの声。勤め先までのできごとも全く同じだ。溝口も生きている。岩森はまた凶器を振るって復讐を果たす。翌日もまた・・・。
ループものは大好きですが、かたき討ちループなのでスプラッターちょいと入ります。苦手な方ご注意ください。このストーリーが一味違うのは、相手の溝口も岩森に殺されるのを察知するところ。
復讐ループの合間には唯との思い出がフラッシュバックします。唯がなんで殺されたのか、どんな秘密があったのか岩森が問い詰めるのを待つ気分になりますが、なかなか明かされません。思いがけない交流に発展していくのに、えっ!?
荒木伸二監督はオリジナルストーリー『人数の町』(2020)で長編監督デビューした方ですが、今回も面白い趣向の作品。翻弄される岩森を若葉竜也さん、ミステリアスな唯を山下リオさん、毎回殺されるのになんだか余裕の溝口を伊勢谷友介さん。ラストまで見届けたら、もう一回確かめたくなりそうです。(白)
2023年/日本/カラー/シネスコ/99分
配給:キノフィルムズ
©2023『ペナルティループ』FILM PARTNERS
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https://twitter.com/PenaltyLoopfilm
★2024年3月22日(金) 新宿武蔵野館、池袋シネマ・ロサほか全国公開
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