2024年02月07日

フジヤマコットントン

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監督:青柳拓
撮影:青柳拓、山野目光政、野村真衣菜
音楽:みどり
出演:「みらいファーム」のみなさま

甲府盆地の真ん中にある障害福祉サービスの事業所「みらいファーム」には幅広い年代の方々が通ってくる。ラジオ体操から始まる1日、一人一人がやりたいことをする。得意分野を見つけ出してマイペースで作業し、食事をし、お喋りして笑う。1日中絵を描いてもいいし、一人で考え事にふけってもいい。寝ていても起こされたりしない。1町歩の水田で作った米は子どもたちの給食になり、花はスーパーで売られ、社会とも関わっている。ファームで過ごす人たちのそんな日常を追う。
特に綿花の種をまいて育て、収穫して糸を紡ぎ、機織りをして製品になるまでが丁寧に映される。めぐさんの織物は好評で注文が絶えない。いつもの場所、いつものスタッフと友達、安心できる居場所がここにある。

コロナ禍中、自ら配達員のアルバイトに応募、ドキュメンタリー『東京自転車節』として記録した青柳拓監督。”相模原障害者施設殺傷事件”に衝撃を受けて、植松死刑囚の言葉へのアンサーとして制作したのだそうです。自転車節では一人でしたが、今回は対象の人数が多いので、応援を頼んでカメラマン3人での撮影。監督のお母さんがこちらの職員だったことから、子どものころからよく訪ねて入所者の方々に遊んでもらっていたとか。なじみのある方々なので、よけいほっこりとした雰囲気が出たのかもしれません。
それぞれのやり方、スピードで作業にいそしみながら仲間と結婚や恋愛の話もしています。ポツンともらす一言、二言にハッと胸をつかれました。こういう場所が日本中にあってほしいです。(白)


2023年/日本/カラー/95分
配給:ノンデライコ
(C)nondelaico/mizuguchiya film
http://fujiyama-cottonton.com/
★2024年2月10日(土)ポレポレ東中野ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 02:23| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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