2024年01月14日

海街奇譚(※読み:うみまちきたん) 原題:海洋動物  英題:In Search of Echo

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©Ningbo Henbulihai Film Productions/Cinemago

脚本・監督:チャン・チー(張弛)
共同脚本:ウー・ビヨウ
撮影:ファン・イー、視覚効果:リウ・ヤオ、音楽:ジャオ・ハオハイ、美術:ポン・ボー、編集:シュー・ダドオ
出演:チュー・ホンギャン(朱洪洋)、シューアン・リン(林煊)、ソン・ソン(孙正霖)、ソン・ツェンリン、チュー・チィハオ、イン・ツィーホン

カメラを手に離島の堤防の上を歩く男チュー。彼はいなくなった妻を捜しに、彼女と出会ったこの島に来た。小学校の女教師に妻の姿を重ね、思わずシャッターを切る。
カブトガニの⾯を被った漁師たちとすれちがう。町の守護仏の頭が消えて以来、海に出た者が戻ってこなくなり、漁師たちは漁に出ていない。町⻑の息⼦シンシンが、父さん一人で仏像の頭を探しているという。
「宿ならある」と太った女に声をかけられる。ひっそりとしたホテルのカウンターには、美女の写真。5年前の8⽉5⽇にいなくなった双子の妹だという。季節はずれに島に来るのは自殺願望の学者や詩人だといわれ、『オアシス』という映画で変態殺人鬼を演じた映画俳優だと名乗るチュー。島に来たのは妻を捜すためというと、⼥主⼈はダンスホールの女将を訪ねることをチューに勧める。
ダンスホールに行き、⼥将に妻を捜しに来たと話すと、「見つからないわ」と言われる。女将も夫が5年前、漁に出たきり戻ってこないという・・・

季節はずれの、もの悲しげな島の風情に、クラゲやタコにカブトガニと、原題の「海洋動物」が不思議な彩を添える斬新な映像。時折、俳優チューが妻とのことを回想する場面が挟み込まれ、現実と夢が交錯してくらくら。
同じような女性の顔が・・・と思ったら、シューアン・リンが、⾏⽅不明の妻、⼥教師、ダンスホールの女将の三役を演じているのでした。
撮影地は、上海から船で1時間の⾈⼭浙江省の勝渓島。意外と都会から近い場所でした。チャン・チー監督ゆかりの地。
冒頭、スタイリッシュな人物写真が数枚映し出されます。主人公チューがフィルムで撮った写真という設定。映画俳優よりも、写真家としての才能がありそう! 
8月5日という日付が、何度か出てきて、その意味するところは?と想像を掻き立てられました。(咲)


2019年/中国/112分
配給・宣伝:Cinemago
公式サイト:https://umimachi-kitan.jp/
★2024年1月20日(土)、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開




posted by sakiko at 19:40| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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