2024年01月13日

VESPER/ヴェスパー(原題:VESPER)

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監督・脚本:クリスティーナ・ブオジーテ、ブルーノ・サンペル
脚本:ブライアン・クラーク
出演:ラフィエラ・チャップマン(ヴェスパー)、エディ・マーサン(ヨナス)、リチャード・ブレイク(ダリウス)、ロージー・マキューアン(カメリア)

生態系が壊れ、資源が枯渇した未来の地球。一部の富裕層は鉄壁に囲まれた城塞都市“シタデル”に暮らしている。ほかの貧しい人々は食べるものも見つからない外の世界で暮らすしかない。13歳の少女ヴェスパーは、負傷して寝たきりになった父親と二人暮らし。食料探しが楽になるように、この世界でも育てられる食物の研究を続けていた。父親の実の兄、ヨナスは外の世界での支配者だが、冷酷で父娘の窮状など気にかけてはくれない。
ヴェスパーは森の中で倒れていた女性を助けて家に連れ帰る。いかにも高価な服装の彼女は、シタデルの権力者の娘のカメリアと名乗った。シタデルとのつながりが得られるかもしれない、とヴェスパーは期待するが・・・。

描かれたビジュアルはどんよりと灰色で、身の回りは廃墟と瓦礫ばかりです。分断された世界でヴェスパーが食物としているのは、「それは勘弁して」というたぐいのものです。みな飢餓状態で、いよいよとなると子どもたちは血を売るという手段に出ます。若い血は、シタデルで富裕層が買い上げます。その仲買で儲けているのがヨナス。植物の種もヨナスだけが持っています。
ジブリの『風の谷のナウシカ』を思い出させますが、住民が仲良く助け合っていた風の谷とは大違い。為政者の違いですね。こんな世界はいやだ~と思いながら、孤軍奮闘のヴェスパーを見守りました。未来はいつどうなるのか、誰にもわかりません。良い方にと願うばかりです、(白)


☆世界三大ファンタスティック映画祭の一つ(ほかにシッチェス、ポルト)、ブリュッセル国際映画祭で最高賞(金鴉賞)受賞

2022年/フランス・リトアニア・ベルギー合作/カラー/シネスコ/114分
配給:クロックワークス
(C)2022 Vesper - Natrix Natrix, Rumble Fish Productions, 10.80 Films, EV.L Prod
https://klockworx-v.com/vesper/
★2024年1月19日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 22:10| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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