2023年11月26日

ショータイム!(原題:Les Folies fermieres)

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監督・脚本:ジャン=ピエール・アメリス
撮影:ヴィルジニー・サン=マルタン
音楽:カンタン・サージャック
出演:アルバン・イワノフ(ダヴィッド)、サブリナ・ウアザニ(ボニー)、ベランジェール・クリエフ(レティシア)、ギイ・マルシャン(レオ)、ミシェル・ベルニエ(ミレーユ)

フランスの中南部、カンタル地方。経営危機に陥っている農場主のダヴィッドは地方裁判所の判事の元へ“出頭”する。祖父の代から続いた農場を差し押さえられないよう猶予をもらうつもりだ。なんとかあと2か月の猶予をもらえたが、何の打開策も浮かばない。傷心のまま歩くダヴィッドの目にキャバレーのネオンサインが飛び込んでくる。
初めて観るダンサーのパフォーマンスにくぎ付けになったダヴィッドは、自分の農場でこれと同じことができないかとひらめく。恐る恐るキャバレーに出向いてみると、ボニーがボスと喧嘩して出てくるところだった。この僥倖に遭遇して、普段は口下手なダビッドは勇気を振り絞って声をかける。思いがけないスカウトにボニーは警戒するが、誘いに乗ってみる。何しろクビになったばかりでほかに行く当てがなかった。

あれあれというようなストーリーですが、実際にあったことです。アメリス監督は2018年1月に主人公のモデルとなったダヴィッド・コーメット氏の記事を見つけ、その奇抜なアイディアに興味をひかれ、映画を作ろうと思ったそうです。酪農家や農場主の苦難は実際多く、自殺に追い込まれる人も出ていました。起死回生の勝負に出たダヴィッドは、ショウを盛り上げるパフォーマーを捜し歩きます。ボニーはコーチで演出家となり、寄せ集めのスタッフを特訓します。劇中でボニーが空中での布を使ったダンスを披露していて、これが目玉ですが、ほかの出し物も楽しいです。ここでのキャストたちの獅子奮迅ぶりが見ものです。
本当にショウは出来上がるのか?納屋のキャバレーにお客が来るのか?疑問や心配で頭がぐるぐるするダヴィッドの母と同じ心持ちで見守ってしまいました。二転三転する状況にちりばめられた笑いと人情をお楽しみください。(白)


2022年/フランス/カラー/シネスコ/109分
配給:彩プロ
(C)2021 - ESCAZAL FILMS - TF1 STUDIO - APOLLO FILMS DISTRIBUTION - FRANCE 3 CINEMA - AUVERGNE-RHONE-ALPES CINEMA
https://countrycabaret.ayapro.ne.jp/
★2023年12月1日(金)ロードショー

posted by shiraishi at 14:20| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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