2023年11月12日
花腐し
監督:荒井晴彦
原作:松浦寿輝「花腐し」講談社文庫
脚本:荒井晴彦、中野太
撮影:川上皓市、新家子美穂
出演:綾野剛(栩谷修一)、柄本佑(伊関貴久)、さとうほなみ(桐岡祥子)、吉岡睦雄(桑山篤)、川瀬陽太(寺本龍彦)、MINAMO(リンリン)、Nia(ハン・ユジョン)、マキタスポーツ(金昌勇)、山崎ハコ(韓国スナックのママ)、赤座美代子(小倉多喜子)、奥田瑛二(沢井誠二)
ピンク映画の監督、栩谷修一(くたに)。業界は斜陽の一途をたどりもう5年も映画を撮れていない。梅雨のある日、アパートの立ち退き交渉を頼まれた。たった一人居座っていたのは井関という男。人懐こい伊関と何度か会ううち昔つきあった女性の話になる。
井関は20代のころシナリオを書いていて、女性は女優志望。映画への夢を持っていた二人はしばらく一緒に暮らしたが、夢を実現できないまま別れてしまった。栩谷も30代のころ愛した女性を思い出す。
原作は松浦寿輝氏。2000年に発表された同名の芥川賞受賞作です。タイトルは「はなくたし」と読みます。万葉集の相聞歌「春されば 卯の花腐(くた)し 我が越えし 妹(いも)が垣間は 荒れにけるかも(詠み人知らず)」からとられています。
三人の過去と現在が交互に映し出されます。美しいモノクロ映像だったり、カラーだったりしますが、どちらでも雨がよく降ります。水もしたたるいい男が二人、女が一人。
さとうほなみさんは「ゲスの極み乙女」というバンドのドラマー。女優さんとしてしか知りませんでした。テレビ朝日のドラマ「六本木クラス」での印象が強く、映画でもきっぱりと男前な役が似合う気がしました。映画に舞台にと活躍中でこれからも注目していきます。(白)
2023年/日本/カラー/シネスコ/137分
配給:東映ビデオ
(C)2023「花腐し」製作委員会
https://hanakutashi.com/
★2023年11月10日(金)ロードショー
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