2023年11月08日
理想郷(原題:As bestas)
監督:ロドリゴ・ソロゴイェン
脚本:ロドリゴ・ソロゴイェン、イサベル・ペーニャ
撮影:アレハンドロ・デ・パブロ
出演:ドゥニ・メノーシェ(アントワーヌ)、マリナ・フォイス(オルガ)、ルイス・サエラ(シャン)、ディエゴ・アニード(ロレンソ)、マリー・コロン(マリー)
フランス人のアントワーヌとオルガ夫婦はスローライフの夢を抱いて、パリからスペイン ガルシア地方の山村に移住してきた。豊かな自然に包まれた村で羊を飼い、野菜を作りと夢は広がる。しかし住んでみると、近隣の住民たちに溶け込むのは容易ではなかった。村は貧しく、風力発電装置の設置に一縷の望みを持っている。隣家の兄弟は自分たちと違う裕福なアントワーヌたちを嫌う。仲良くなるどころか、兄弟のいやがらせは、次第にエスカレートしていく。
本当にあった事件を元にした作品。社会にある分断の見本のように、あらゆるものが揃っています。まだ来たばかりのころ、隣家の兄が歩いているアントワーヌに「車に乗れ」と声をかけます。ドアに手をかけようとすると前進し、とからかいます。ムッとするアントワーヌに「冗談だ」と笑いますが、悪意に満ちていて不穏な進路が見えるようでした。
あちら側とこちら側に分かれてしまうと互いに知りあい、理解するのが難しくなります。前半は男たちの闘い、後半は女性の闘いです。
夫役ドゥニ・メノーシェは、『ジュリアン』での怖い父親が今も目に浮かびます。妻役のマリナ・フォイスは『シャーク・ド・フランス』の警官、つい先日公開の『私はモーリン・カーニー 正義を殺すのは誰』のCEOとジャンル問わず活躍。(白)
●第35回東京国際映画祭でのタイトルは『ザ・ビースト』。
東京グランプリ、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞の主要3部門受賞
・シネマジャーナルHP 特別記事
第35回東京国際映画祭(2022) クロージングセレモニー写真集
『ザ・ビースト』が東京グランプリ・最優秀監督賞・主演男優賞の3冠
http://cineja3filmfestival.seesaa.net/article/494956621.html
2022年/スペイン、フランス/カラー/シネスコ/138分
配給:アンプラグド
(C)Arcadia Motion Pictures, S.L., Caballo Films, S.L., Cronos Entertainment, A.I.E,Le pacte S.A.S.
https://unpfilm.com/risokyo/
★2023年11月3日(金)ロードショー
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