2023年11月03日

おしょりん

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監督:児玉宜久
原作:藤岡陽子
脚本:関えり香 児玉宜久
撮影:岸本正人
エンディング曲:MORISAKI WIN
出演:北乃きい(増永むめ)、森崎ウィン(増永幸八)、駿河太郎(増永末吉)、高橋愛(増永小春)、秋田汐梨(橋本千代)、磯野貴理子(米田タツ)、津田寛治(豊島松太郎)、榎孝明(久々津五郎右衛門)、東てる美(久々津きり)、佐野史郎(橋本清三郎)、かたせ梨乃(増永せの)、小泉孝太郎(増永五左衛門)

明治37(1903)年。福井県麻生津村の庄屋の長男・増永五左衛門に嫁いだむめは、夫を支えて家事と育児に励んでいる。大阪で働いている増永家の次男の幸八が帰ってきた。
村の将来に心を砕く兄に、「メガネはこれから必需品になる、この村で作ろう!」と熱をこめて語る。大阪ではすでに売れ筋だが、この村ではまだ誰も実物を見たこともなかった。
何もないところからもの作りを始めるには、指導者と作り手と場所が必要。莫大な金もかかる。新しい事業に躊躇する五左衛門や職人候補の末吉は、末吉の娘がメガネをかけて「よう見える~」と喜ぶ姿を見て心を決める。

メガネ作りの始まりから地場産業になるまでのドラマが、夫婦・家族愛とともに描かれています。そして秘められた初恋も。結婚相手は親同士が決めて、祝言の席で初めて顔を見るのも普通でした。昔の人は控えめです。
メガネができるまでの過程や、失敗や工夫などもこまやかに撮影されています。職人たちのモチベーションを高め、品質の向上をはかるために取り入れた「帳場制」というのも、面白いです。むめをはじめ、嫁いできた女性たちが縁の下の力持ちに徹しながら、働き、夫と家を支え続けてきたことに光が当たって良かった。出演の俳優さんはそれぞれの地ですか?と思われるようなハマり具合です。
タイトルの「おしょりん」とは田畑に積もった雪が夜に冷えて固まった状態をいう福井のことばです。早起きすると、固まった雪の上をどこまでも走っていけます(転んだら痛い)。(白)


2023年/日本/カラー/120分
配給:KADOKAWA
(C)「おしょりん」制作委員会
https://movies.kadokawa.co.jp/oshorin/
★2023年11月3日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 22:33| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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