2023年10月15日

シック・オブ・マイセルフ(原題:Sick of Myself)

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監督・脚本・編集:クリストファー・ボルグリ
撮影:ベンジャミン・ローブ
出演:クリスティン・クヤトゥ・ソープ(シグネ)、アイリク・サーテル(トーマス)

シグネとトーマスはオスロで同棲中。長年の恋人同士でライバルでもあった。トーマスはよくシグネに手伝わせて、これと思ったものを盗み出す。高価なワインをまんまとせしめて友人たちに自慢しているのを、シグネは冷ややかに見ていた。そうやって手に入れた家具を組み合わせたものが、現代アートとして注目され、家に取材陣がやってくる。雑誌に載ったトーマスの写真にシグネは強烈に焦りと嫉妬を感じていた。世間の注目をあびるために、シグネは違法と知ってある薬物を人づてに注文する。

「最凶の承認欲求モンスター誕生」「暴走する自己愛に嫌悪と共鳴が止まない”セルフラブ”メディケーション・ホラー」がポスターの惹句です。これでもう全部言っちゃってます。
きっかけが彼氏のトーマスが自分より注目されたから、というのですから始まりがもう。トーマスも変。自由だけど、知らんけど。
なんでそうなるの?まさかそこまで!と私など思ってしまうのですが、それは人生も黄昏時のおばちゃんだからで、今人生の真ん中をすごしている人には、程度の差こそあれ”共感”できるのかもしれません。綺麗になりたくて整形するのとは違って、ただただ人の目を引き、同情されたいがために、変わっていくシグネを警鐘としてくださいね。そっちへいかないこと。
新鋭クリストファー・ボルグリ監督はこれが2本目の長編。1作目は日本公開されていません。ほとんどホラーと言ってよさそうな作品ですが、画面が美しいのでベンジャミン・ローブ(撮影)の他の作品は?とググったら『アフター・ヤン』(2021)のカメラマンさんでした。(白)


2022年/ノルウェー・スウェーデン・デンマーク・フランス/カラー/シネスコ/97分
配給:クロックワークス
(C) Oslo Pictures / Garagefilm / Film I Vast 2022
https://klockworx-v.com/sickofmyself/
★2023年10月13日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 15:39| Comment(0) | ノルウェー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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