2023年10月15日

アアルト(原題:AALTO)

AALTO.jpg

監督:ヴィルピ・スータリ(Virpi Suutari)
制作:2020年 配給:ドマ 宣伝:VALERIA
後援:フィンランド大使館、フィンランドセンター、公益社団法人日本建築家協会 協力:アルテック、イッタラ

アルヴァ・アアルト(1898-1976年)はフィンランドを代表する建築家・デザイナー。今年は生誕125周年にあたる。今も残る優れたデザインの家具や名建築の数々を送り出した。
ヴィルピ・スータリ監督は子どものころアアルトが設計した図書館で過ごし、彼の建築やデザインの虜になったという。監督は、仕事のパートナーであり、最初の妻であったアイノに注目する。アイノがアアルトとやりとりした手紙から見えてくる二人の歴史、友人や関係者たちのコメントを集めてドキュメンタリーを制作した。

アアルトの名前は、この作品で初めて知りました。出回っている安価な商品ももとのデザインはこの方のものだったか~!
そして妻のアイノも優れたデザイナーであったと知りました。妻と母の役割とデザイナーの仕事とさぞ忙しかったはずなのに、有能な方だったんですね。最も有名なのが水の波紋からインスパイアされたという”ボルゲブリック・グラス”シリーズ。これは見たことがありました!正しい名前や製作者を知らない、特別に凝ったものでなくシンプルで使い勝手のよさそうな家具や日用品。目に留まったデザインの多くがフィンランドで生まれたものでした。
フィンランドのイッタラという小さな村のガラス工場から、機能的で美しく、誰もが入手して生活の中で使える製品が次々と送り出されました。アアルト夫妻、カイ・フランクのデザインによるものです。映画の中には仕事場だけでなく、アアルトがデザインした住宅も紹介されています。居心地の良さそうな明るい空間です。
惜しくもアイノは病を得て50代半ばで亡くなってしまいます。アアルトは入社してきたエリッサと再婚し、エリッサもアイノと同じようにアアルトを支え続けました。素晴らしい業績の陰には聡明な伴侶がいたわけです。こちらももっと注目して。(白)


2020年/フィンランド/カラー/103分
配給:ドマ 
宣伝:VALERIAC
(C)Aalto Family (C)FI 2020-Euphoria Film  
https://aaltofilm.com/
★2023年10月13日(金)より全国ロードショー
posted by shiraishi at 13:31| Comment(0) | フィンランド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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