2023年09月10日
キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(原題:The Killing of Kenneth Chamberlain)
監督・脚本・プロデューサー:デヴィッド・ミデル
製作総指揮:モーガン・フリーマン
出演:フランキー・フェイソン(ケネス・チェンバレン)、エンリコ・ナターレ(ロッシ)、アニカ・ノニ・ローズ(キャンディス・ウェイド)※声のみ出演
2011年11月19日午前5時22分。双極性障害(躁うつ病)を患う黒人の元海兵隊員ケネス・チェンバレンは医療用通報装置を誤作動してしまった。すぐに担当者から連絡があり、間違いで大丈夫だと告げたが、まもなく規定通りに警官が到着した。ケネスは緊急事態ではなく誤作動であると伝えたにも関わらず、警官は確認のためドアを開けてくれと繰り返す。ケネスは家のドアを開けるのを頑強に拒み、警官は不信感を抱いて問い詰め始めた。若い白人警官が差別的な言葉で罵倒し始め、ケネスは恐怖にかられていく。警官到着から90分後の午前7時、ケネスはドアを壊して入ってきた警官に撃たれ、死亡した。
モーガン・フリーマンが『インビクタス』のプロデューサー<ロリ・マクレアリー>とタッグを組み、製作総指揮を担った作品。早朝のできごとで、アパートの住人も離れて住むケネスの姪も集まってきて警官を制止するのに、拒否されていらだつ警官たちはなんとしてもドアを開けようとします。断固としてドアを開けないケネスには、以前にイヤな思いをしたという理由があったようですが、きちんと説明されません。3人の警官のうち、一人はベテラン、一人は若く怒りっぽく危なっかしい感じです。もう一人は元教師で、制止しても経験が浅さから取り合ってもらえません。
犯罪者を検挙するのが警官の仕事とはいえ、憶測だけで病人相手にこの執拗さはなんなんでしょう。悪いほうへ悪いほうへとそれていってしまう展開を、観客は固唾をのんで見守るしかありません。実話を元にしているというのに、ぞわっとします。始まりから最後までリアルタイムで進行するサスペンスに心臓がバクバクしました。二度とこんなことが起きませんように。(白)
2019年/アメリカ/カラー/シネスコ/83分
配給:AMGエンタテインメント
(C)2020 KC Productions, LLC. All Rights Reserved
http://kokc-movie.jp/
★2023年9月15日(金)ロードショー
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