2023年08月27日
PATHAAN/パターン 原題:Pathaan
監督・脚本:シッダールト・アーナンド(『バンバン!』『WAR ウォー!!』)
出演:シャー・ルク・カーン(『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』)、ディーピカー・パードゥコーン(『トリプルX:再起動』)、ジョン・エイブラハム(『ディシューム』)
2019年8月、パキスタンの将軍カーディルはインド政府がジャンムー・カシミール州の自治権を剥奪したことを知り、インドへの攻撃を計画。元インド諜報機関RAW所属の最強のエージェントのジムと手を組みテロ攻撃を企てる。
2020年、インド諜報機関所属のパターンは、ジムが計画するテロ攻撃を阻止するためにJOCRというRAWの内部組織を立ち上げる。
2022年、パターンはついにジムがデリー上空を飛行中の航空機に生物兵器を仕掛けたことを知る。残された時間はわずか6分。この絶体絶命の状況で、インド最高のエージェント、パターンは母国を救うことが出来るのか!?
シャー・ルク・カーン待望の4年ぶりの主演作!
第一報をシャー・ルクの熱烈ファンの友人Mさんから聞いたのは昨年10月末のことでした。1965年11月2日生まれのシャー・ルクが57歳の誕生日を迎える直前のことでした。内容を知って、もはやロマンチックヒーローじゃなくて、アクションのスーパースターに転身か?と話題にしたものです。
そして、今年の1月末、インドで公開されると、記録破りの大ヒットとMさんから続報。
男性だけじゃなくて女性たちも何十人も集団で映画館に足を運んでお祭り騒ぎする動画を送ってくれました。シャー・ルク・カーンがインドの人たちに愛されている!と、嬉しくなったものです。(私も、『ラジュー出世する』(1992年、監督:アジズ・ミルザー)が、1997年に日本で公開された時に観て以来の大ファン♪)
インドでの公開当時のことは、こちらに書いています。
シャー・ルク・カーン復活作『Pathaan』 インドで大ヒット公開中! (咲)
早く日本語字幕付きで観たい!と待ちわびて、わくわくしながらオンライン試写を拝見。なのですが、最初に観た時には、アクションに次ぐアクションが目まぐるしく展開し、スケールの大きな映画がどちらかというと苦手な私は、ちょっと引いてしまったのです。
シャー・ルク・カーンも、それなりに年を重ね、渋いけれど、昔の甘さはないなぁ~と思ってしまったのですが、ちゃんと物語の筋を飲み込もうと、もう一度観てみました。
話の展開がわかってくると、やっぱり面白い! シャー・ルクも渋いだけじゃなくて、ディーピカー演じるパキスタンの女医ルビナ・モフシとの絡みでは、そこはかとない色気も醸し出しているじゃないですか。
パキスタンのラホールに始まり、アフリカ某所、デリー、ドバイ、スペインのマヨルカ島、アフガニスタン、モスクワ、パリ、シベリアのバイカル湖等々、舞台も魅力たっぷり。(実際のロケ地は??)
見どころはたくさんありますが、ゲスト出演のサルマーン・カーン登場シーンは中でも必見! 崖っぷちを走る列車の上で敵と対決していた二人が、鉄橋が爆破されて、落ちて行く列車の屋根を駆けて這い上がるという凄技。サルマーン・カーンが助っ人「タイガー」として登場するのは、1時間14分あたりから6分程。最後の最後、2時間18分頃にも、もう一度登場して、ベテラン二人ならではの会話でクスッと笑わせてくれます。歳を重ね、さらに深みのある演技で私たちを楽しませてくれそうです。
さて、「パターン」は、諜報機関RAWでのコードネームですが、映画の中でパターンと呼ばれるようになったエピソードが出てきます。2002年、初任務で米軍と共にアフガニスタンに行った折、爆弾テロから子どもたちを救おうとして倒れ、意識不明になった彼を1か月にわたって見守っていたのが、パシュトゥーン(パターン)の家族。目が覚めて、「あなたもパシュトゥーン」と、それ以来、犠牲祭を共に祝うようになったのです。実際、シャー・ルク・カーンの父はパシュトゥーン。*パターンはイギリス人たちがパシュトゥーンのことを呼んだ名前です。
そして、敵ジムを演じたジョン・エイブラハムの母親はグジャラート州出身のパールシー (ゾロアスター教徒)で、イランに21人ものいとこがいるのだそうです。悪役でしたが、気になる存在です。 (咲)
2023年/インド/ヒンディー語/146分
字幕:藤井美佳
配給:ツイン
公式サイト:https://pathaan-movie.com/
★2023年9月1日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
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