2023年07月08日

ランガスタラム   英題:Rangasthalam

Rangasthalam.jpg
©Mythri Movie Makers

監督・脚本:スクマール
撮影:R.ラトナヴェール (『ロボット』) 
音楽:デーヴィ・シュリー・プラサード(『ミルチ』) 
編集:ナヴィーン・ヌーリ
製作会社:マイトリ・ムーヴィー・メイカース
出演:ラーム・チャラン(『RRR』)、サマンタ(『マッキー』)、プラカーシュ・ラージ(『ザ・デュオ』)ほか

1980年代、インド南東部アーンドラ・プラデーシュ州中部、ゴーダーヴァリ川沿岸の田園地帯、ランガスタラム村。チッティ・バーブは、エンジンポンプで田畑に水を送り込む自称「サウンド・エンジニア」。難聴だけど、さほど気にせず楽しく暮らしている。ある日、気のいいチッティは、村人に頼まれ草むらで毒蛇を追っているときに、若い娘ラーマラクシュミが水浴びしているのに遭遇し、一目惚れする。
一方、村は高カーストの地主ブーパティが、「プレジデント(村長)」として君臨し、農民の共同組合銀行を私物化し高利貸しで私腹を肥やしている。
チッティの兄クマール・バーブが出稼ぎ先のドバイから帰省し、村人への不当な取り立てのからくりの解明に取り込む。そんな中、ラーマラクシュミが借金のためにプレジデントの手下に侮辱されるのを目の当たりにしたチッティは、思わず手下を殴ってしまい、逮捕される。兄クマールは、プレジデントが牛耳る村の有様に心を痛め、州会議員ダクシナ・ムールティの力添えで、村長選挙に立候補して村の生活を改善していこうと思い立つが…。

『RRR』で警官ラーマを演じたラーム・チャランが、本作では、ルンギー(一枚布の腰巻)姿で、田舎者の気のいい兄ちゃん。難聴で聞こえなかったことも聞こえた振りをして、あとから助手のマハーシュに確認して笑わせてくれます。恋も難聴のためにちぐはぐな対応になってしまうのですが、とにかく実直な男なのです。
それに対して、ジャガパティ・バーブ演じる村に君臨するプレジデントの凄みは、半端ないです。いかにも高カーストらしい気品も見せてくれます。
チッティが恋するラーマラクシュミは、母を亡くし、のんだくれの父に代わって気丈に働く農家の娘。演じたサマンタは、『マッキー』では都会的な美女でした。

冒頭、自転車で行くチッティの坂道の先の方で、車がダンプトラックに跳ね飛ばされ、乗っていた「先生」が外に放り出されて病院に運ばれます。「死なないで」と必死に見守るチッティ。 この「先生」は誰なのか?  ぜひ最後まで物語を見守ってください。(咲)


2018年/インド/テルグ語/174分
字幕:加藤 豊  
配給:SPACEBOX
公式サイト:https://spaceboxjapan.jp/rangasthalam/
★2023年7月14日(金)より新宿ピカデリー  ヒューマントラストシネマ渋谷 シネ・リーブル池袋 ほか 全国公開




posted by sakiko at 18:11| Comment(0) | インド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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