2023年06月16日
めんたいぴりり パンジーの花
監督:江口カン
脚本:東憲司、江口カン
出演:博多華丸、富田靖子、⻫藤優(パラシュート部隊)、瀬口寛之、福場俊策、井上佳子、増永成遥、菊池拓眞
酒匂美代子、ゴリけん、博多大吉(友情出演)、地頭江音々(HKT48)、森永悠希、余貴美子
福岡 中州の食料品店「ふくのや」に今日も見慣れないお客がいる。腹ペコで動けないホームレスを店主海野俊之が連れてきたのだった。満腹にさせ、お金まで貸して見送った俊之に従業員たちは「人が良すぎる!」とプンプン。妻の千代子はいつものことで「しょんなかね~」と呆れるばかりだ。
そんなふくのやの店先にたこ焼き屋台が止まっていた。腕良し、口も達者なツルというおばちゃんは、何か訳あり。ふくのや従業員の松尾を巻き込んでしばらく屋台を続けるらしい。同じころ、松尾と笹嶋は八重山を尾行して、絵画教室に通っているのを突き止める。八重山は若くて可愛いマリ先生に片思いしていた。
2019年公開の前作『めんたいぴりり』は、海野夫婦が戦後の混乱期に釜山から引き揚げ、苦労して辛子明太子を開発・完成させるまでを描いていました。博多の人なら誰もが知っている「ふくや」の創業者川原俊夫さんがモデルです。テレビドラマとして2013年に福岡ローカル番組で放映されてから10年。映画版の第2弾が観られるとは、嬉しいかぎりです。
本作では、従業員八重山の片思い、その相手のマリ先生の恋愛、さらにたこ焼き屋台のおばちゃんツルさんの秘められた恋と三通りのロマンスが描かれています。
悪人もいなければ大きな事件もバトルもありませんが、人の愛情や善意が詰まっています。それでいて押しつけがましくありません。いつでもただいまと帰ることができて、まったりのんびりしたら、さ、また頑張ってみるか。と劇場を後にできます。まるでオアシスのような作品で、観客はもちろんスタッフやキャスト、誰よりも江口カン監督がこの作品の一番のファンじゃない?と思ってしまいます。
どこの街にも「ふくのや」があって、温かいごはんと辛子明太子がたっぷりの食卓が待っていたなら、争いなんて起きないでしょうに。「たられば」言っとらんで、自分でできることせんね!>自分(白)
★新宿での公開初日の舞台挨拶の模様をほぼ書き起こしでお届けします。
こちら
2023年/日本/カラー/シネスコ/99分
配給:クロックワークス
(C)2023「めんたいぴりり」製作委員会
https://mentaipiriri.com/
★2023年6月2日(金)九州先行公開
6月9日(金)より全国拡大公開中!
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