2023年05月28日

渇水

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(C)「渇水」製作委員会

監督:髙橋正弥
企画プロデュース:白石和彌
脚本:及川章太郎 
音楽:向井秀徳
原作:河林満「渇水」(角川文庫刊)
主題歌:向井秀徳「渇水」
出演:生田斗真、門脇麦、磯村勇斗、山崎七海、柚穂、宮藤官九郎、宮世琉弥、吉澤健、池田成志、篠原篤、柴田理恵、森下能幸、田中要次、大鶴義丹、尾野真千子

日照りの続く暑い夏。市の水道局に勤める岩切俊作(生田斗真)は、同僚の木田拓次(磯村勇斗)と共に、水道料金を長期滞納している家庭や店舗を訪ね歩き、支払いに応じてくれない場合、「停水執行」を行う日々を送っている。この日も、戸を開けた部屋でスマホをいじっていた小出有希(門脇麦)に督促するが応じてもらえず、停水しようとしたところ、幼い娘たちが帰宅し、停水せずに立ち去る。1週間後、再び訪ねると、幼い姉妹だけがいて、母親はいなくなったという。家中のありったけの入れ物に水を入れ、停水執行する。電気とガスはすでに停止されていた。岩切は親との関係に悩んだ子供時代や、妻・和美(尾野真千子)と共に実家に帰ったまま戻ってこない幼い息子を、幼い姉妹に重ねて葛藤する・・・

長期滞納者の水道を止めるという無情な仕事に就いている岩切は、妻も実家に帰ったままで、心も渇き切った思いで過ごす日々。 様々な家庭の事情を知り、さらに滞納者から、「水なんか、本来タダでいいのでは?」と言われ、あれこれ思いを馳せた岩切はある日、思い切った行動にでます。こんな思いになるのもわかるような気がしました。
原作とは、結末を変えたとのこと。ほんのり希望を感じるラストですが、物価高の続く今、光熱費に苦しむ人も多いことに、渇いた社会を感じざるをえません。そんなことを考えさせられた作品でした。
水道局員の制服姿の生田斗真さんは、ちょっと野暮ったいのですが、背広姿の彼は、やはり素敵でした。余分なことですが、格好によって、印象ってこんなに変わるものなのだと! (咲)


2023年/日本/カラー/ヨーロピアンビスタ/100分
配給:KADOKAWA
公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/kassui/
★2023年6月2日(金)全国ロードショー




posted by sakiko at 15:45| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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