2023年04月02日
ザ・ホエール 原題:The Whale
監督:ダーレン・アロノフスキー(『ブラック・スワン』『レスラー』
原案・脚本:サミュエル・D・ハンター
出演:ブレンダン・フレイザー、セイディー・シンク、ホン・チャウ、タイ・シンプキンス、サマンサ・モートン
恋人アランを亡くし、引きこもって過食を繰り返し272キロの巨体を抱えるチャーリーの1週間の物語
月曜日 大学のオンライン講座で生計を立てているチャーリー。歩行器なしでは動けない。
飛び込みで訪ねてきたニューライフ教会の若い宣教師トーマスの助けを得て、亡きアランの妹で看護師のリズを呼ぶ。頑なに入院を拒むチャーリーの体調管理をする頼りになる存在だ。
火曜日 余命わずかと悟ったチャーリーは、離婚以来疎遠だった17歳の娘エリーを呼ぶ。自分を捨てた父に憎悪剥き出しのエリー。関係修復したいチャーリーは、エリーがこの家に通ってエッセイを書くことと引き換えに、全財産12万ドルを与える約束をする。
水曜日 ニューライフの宣教師トーマスが、チャーリーを救済したいと再び訪ねてくる。リズはニューライフの宣教師だった兄アランが教会から理不尽な仕打ちを受けて非業の死を遂げたことから恨んでいた。
木曜日 リズがエリーの母親で、チャーリーの元妻メアリーを連れてくる・・・
木曜日のその後と、金曜日に何が起こったのかは、どうぞ劇場で!
冒頭、大学のオンライン授業で、生徒たちの顔は全員画面に映っているのに、講師の顔だけが映っていません。
「白鯨」をテーマに、文の書き方について丁寧に講義する講師。これが、チャーリー。カメラが壊れていると言って、画面に顔出ししていないのです。理由がわかった時には、思わずのけぞります。いえ、チャーリー本人も椅子から崩れ落ちる巨体。
チャーリーを演じたブレンダン・フレイザーは、毎日メーキャップに4時間かけ、45キロのファットスーツを着用して40日間の撮影に臨んだとのこと。まさに苦行。
チャーリーを助けるという使命感を持って張り切るニューライフ教会の宣教師トーマスが、逆にチャーリーの影響を受けていく姿も面白いです。
それにしてもコロナ禍ですっかり定着したオンライン講座やミーティング。私も顔出ししたくないので、チャーリーの気持ち、よ~くわかります。(咲)
<第95回アカデミー賞>
主演男優賞(ブレンダン・フレイザー)受賞
メイクアップ&ヘアスタイリング賞受賞
配給:キノフィルムズ
2022年/アメリカ/英語/117分/カラー/5.1ch/スタンダード
字幕翻訳:松浦美奈
配給:キノフィルムズ
公式サイト:https://whale-movie.jp/
★2023年4月7日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
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