2023年03月11日

死体の人

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監督:草苅勲
脚本:草苅勲、渋谷悠
撮影:勝亦祐嗣
主題歌:THEイナズマ戦隊「僕らはきっとそれだけでいい」
出演:奥野瑛太(吉田広志)、唐田えりか(加奈)、楽駆(翔太)、田村健太郎(東郷)、岩瀬亮(高橋)、烏丸せつこ(広志の母)、きたろう(広志の父)

ずっと役者を志していたのに、気づけば死体役ばかりの吉田広志。現場では名前でなく、「死体の人」と呼ばれている。演じることにこだわりがありすぎて、芝居が大きいと敬遠される。劇団にいたときの後輩俳優はテレビで活躍し、いつのまにか父親になっていた。
彼女もいない広志は、デリヘル嬢の加奈をときどき呼ぶ。ある日、加奈が忘れた妊娠検査薬を興味本位で試してみたら、なんと陽性反応が出た!まさかと思いつつ加奈に言ったら、きっぱりと否定された。
そんなおり、母が入院すると父から知らせがある。お見合い写真も見せられるが、乗り気になれない。母は深刻な病気であることを隠し、広志や父に「大丈夫、大丈夫」としか言わずにいたが、容体は日に日に悪くなっていく。

くっきりした目鼻立ちの奥野瑛太さん、軍人や反社な人の役でよく観ていました。こんなに控えめで、弱気な彼や泣き顔は初めて見たかもしれません。
広志は死体の役でも背景や死因を考えて役作りするので、周りにうざがられています。自分が主催した劇団の後輩に遭ったときは、さぞバツの悪い思いをしたはず。あちらセリフのある役、こちら物言わぬ死体…。
一人暮らしも長いようで、妊娠検査薬の陽性反応になんだか嬉しそうなのが、バカだなぁと思いつつも切ないです。もちろん間違いだったんですけどね。
両親役のきたろうさん、烏丸さんがいつもいつも息子を心配しているのにほろりとしました。「未完成映画予告編大賞 MI-CAN3.5復活祭」最優秀作品の映画化。(白)


2022年/日本/カラー/PG12/94分
配給:ラビットハウス
(C)2022オフィスクレッシェンド
https://shitainohito.com/
★2023年3月17日(金)渋谷シネクイントほか全国順次公開

posted by shiraishi at 18:45| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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