2023年02月05日

バビロン   原題:BABYLON

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監督・脚本:デイミアン・チャゼル(『ラ・ラ・ランド』
出演:ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、ディエゴ・カルバ、ジーン・スマート、ジョヴァン・アデポ、リー・ジュン・リー、P・J・バーン、ルーカス・ハース、オリヴィア・ハミルトン、トビー・マグワイア、マックス・ミンゲラ、ローリー・スコーヴェル、キャサリン・ウォーターストン、フリー、ジェフ・ガーリン、エリック・ロバーツ、イーサン・サプリ―、サマラ・ウィーヴィング、オリヴィア・ワイルド

1920年代のハリウッド。毎夜、豪華な邸宅でゴージャスでクレイジーなパーティが開かれ、映画界で成功したいと思う者たちが詰めかけていた。サイレント映画の大スター、ジャック(ブラッド・ピット)は、なんといっても主役だ。ある夜、スターを夢見る新人女優ネリー(マーゴット・ロビー)は、呼ばれてもいないパーティに果敢にも忍び込み大胆な行動に出る。そんなネリーと運命的に出会った映画製作を夢見る青年マニー(ディエゴ・カルバ)は、ほのかな恋心を抱く。恐れ知らずのネリーは女優としてスター街道を駆け上がり、マニーもまた、ジャックの助手として歩みだす。やがて、サイレント映画からトーキーへと時代は移り、映画界は大きな変革を求められる。
大スターだったジャックは声が顔とイメージが合わないと言われてしまう。一方、毎晩、パーティでトランペットを吹いていた黒人のシドニー・パーマー(ジョヴァン・アデポ)は、音楽が必要になったトーキー映画に出演するようになり、やがてスターに押し上げられる・・・

バビロンといえば、バビロン捕囚で有名なメソポタミアの古代都市がまず思い浮かび、さらに、ブラピが出ていて、デイミアン・チャゼル監督の作品とあって、いそいそと試写に出かけました。
冒頭、ディエゴ・カルバ演じるマニーが、荒野の坂道を大きな象を運んでいく場面で始まり度肝を抜かれます。映画人の集まるパーティにサプライズで登場させる為の象! 狂気の沙汰です。
ブラピ演じるジャックは貫禄たっぷり。そんな彼が、トーキーの時代になって、自身の黄昏を感じる時の寂し気な表情がまたいいです。そんなブラピよりも、印象に強く残ったのが、ディエゴ・カルバ。映画を作りたいという夢を実現させていく青年を素敵に演じています。大胆な行動で主演女優の座を手に入れるネリー役のマーゴット・ロビーも光っていましたが、ハリウッドのゴシップに精通したコラムニストのエリノア・セント・ジョンを演じたジーン・スマーの存在感も忘れられません。
スポットライトを当てられるようになったトランぺッターのシドニーが、ジャズバンドのほかのメンバーに比べて色が白いと、靴墨を塗るように言われる場面がありました。スターになっても味わう屈辱・・・ 
ハリウッドが、サイレント映画からトーキーへと移り変わった時代に、どんな物語が繰り広げられたのかを垣間見ることのできる壮大な映画です。
さて、バビロンというタイトルが意味するのは? 混沌とした状態でしょうか・・・ (咲)



☆第80回ゴールデングローブ賞 作曲賞受賞(ジャスティン・ハーウィッツ)

2022年/アメリカ/189分/スコープサイズ
字幕:松浦美奈
配給:東和ピクチャーズ 
公式サイト:https://babylon-movie.jp/
★2023年2月10日(金)全国ロードショー

posted by sakiko at 19:44| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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