監督・脚本:三浦大輔
原作:シアターコクーン「そして僕は途方に暮れる」(作・演出 三浦大輔)
撮影:春木康輔 長瀬拓
音楽:内橋和久
エンディング曲:大澤誉志幸「そして僕は途方に暮れる」
出演:藤ヶ谷太輔(菅原裕一)、前田敦子(里美)、中尾明慶(伸二)、毎熊克哉(田村)、野村周平(加藤)、香里奈(裕一の姉・香)、原田美枝子(母・智子)、豊川悦司(父・浩二)
逃げて、逃げて、逃げまくる――、人生を賭けた逃避劇。
共感と反感の120分!《現実逃避型》エンタテインメント!
自堕落な日々を過ごすフリーターの菅原裕一は、長年同棲している恋人・里美と、些細なことで言い合いになり、話し合うことから逃げ、家を飛び出してしまう。その夜から、親友・伸二、バイト先の先輩・田村や大学の後輩・加藤、姉・香のもとを渡り歩くが、ばつが悪くなるとその場から逃げ出し、ついには、母・智子が1人で暮らす苫小牧の実家へ戻る。
だが、母ともなぜか気まずくなり、雪降る街へ。行き場を無くし、途方に暮れる裕一は最果ての地で、思いがけずかつて家族から逃げていった父・浩二と10年ぶりに再会する。「俺の家に来るか?」、父の誘いを受けた裕一は、ついにスマホの電源を切ってすべての人間関係を断つのだが――。
「逃走中」という番組でもなく、いじめで居場所が見つからない(そのときこそ逃げよう)わけでもないのに、なぜこんなに逃げてばかりいるんだ?君は!と言いたくなりす。それでもなぜか周りの人にひどく嫌われるわけでもなく、心配されています。巡り巡って再会した父親が逃げた人で、それを演じる豊川悦司さんのたたずまいに、なんだか納得。きっと父親に似たんです。
元は2018年の舞台劇で三浦大輔監督演出のもと、藤ヶ谷太輔さんが主演していたそうです。
三浦大輔監督・脚本の以前の作品『愛の渦』(2014)『何者』(2016)『娼年』(2018)を観てきました。三浦監督のコメントに「舞台と映画との大きな違いは、俳優が撮影時に実景を目の当たりにできること」とあります。映画のほうが制作に手間暇かかるけれど、自由度が増すのではと思いますがどうなんでしょう。ふるさとの北海道のあちこちが登場するので、懐かしさ半分で拝見しました。雪の北海道でのロケで、母や父と再会した裕一の心情があの背景、あの部屋だからこそリアルにせまってきた気がします。(白)
2022年/日本/カラー/シネスコ/122分
配給:ハピネットファントム・スタジオ
c2022 映画『そして僕は途方に暮れる』製作委員会
公式サイト:https://happinet-phantom.com/soshiboku/
Twitter:@soshiboku_movie #そし僕 #そして僕は途方に暮れる
★2023年1月13日(金)TOHO シネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
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