2022年12月25日

離ればなれになっても  原題:Gli anni più belli  英題:The Best Years

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(C)2020 Lotus Production s.r.l. - 3 Marys Entertainment


監督:ガブリエレ・ムッチーノ(『幸せのちから』)
音楽:二コラ・ピオヴァーニ(『ライフ・イズ・ビューティフル』)
出演:ピエルフランチェスコ・ファビーノ、ミカエラ・ラマツォッティ、キム・ロッシ・スチュアート、クラウディオ・サンタマリア

1982年ローマ。クラブで踊っていた16歳の青年ジュリオは、友人たちと外で起きている暴動を見に行く。リッカルドが警官にこん棒で殴られ負傷し、仲間たちが病院に運ぶ。一命を取りとめ、「イキノビ」のあだ名で呼ばれることになるリッカルド。
その夏、ジュリオと同級生のパウロは、リッカルドの両親に招かれて、海辺の別荘で過ごす。その年の大晦日、クラブでパウロは同級生のジェンマと恋に落ちる。お互い、父を知らない身の上。パウロに夢中になっている間に、ジェンマの母が亡くなる。ジェンマは、ナポリの伯母の家に引き取られ、パウロと会えなくなる。
1989年、パウロは教師、ジュリオは弁護士、リッカルドは映画評論家を志す芸術家と、社会への一歩を踏み出した3人の男たち。ある夜、別人のように変わってしまったジェンマと再会する・・・

冒頭、花火があがる中、中年の男性ジュリオが、16歳だった1982年を振り返るところから物語は始まります。ジュリオの隣には若い女性。家の中から中年の女性が「ジュリオ、スヴェーヴァ、中に」と声をかけます。この女性たちが誰だか明かされないうちに、一気に時は1982年に遡ります。
共産主義者のリッカルドの両親の海辺の別荘から、3人はオンボロ車を買って、バルセロナに行こうとします。1982年といえば、スペインで行われたFIFAワールドカップでイタリアが優勝した年でした。3人はサッカーを観に行こうとしたのですね。
1989年11月9日 ベルリンの壁崩壊、2001年9月11日アメリカ同時多発テロ事件と、時の流れを示す出来事と共に、年を重ねる4人。新年のカウントダウンと花火も、大事な要素として節目節目に登場します。出会いと別れ、仕事での成功や挫折、嬉しい再会・・・ 4人それぞれの人生に、どこかで自分を重ねることもありました。ジェンマは、宝石という意味。磨けば美しくなる宝石のように、人生が輝くものであればいいなと、しみじみ思いました。(咲)


2020年/イタリア/カラー/ビスタ/5.1chデジタル/135分
字幕翻訳:岡本太郎
後援:イタリア大使館、イタリア文化会館
提供:クラシコム
配給:ギャガ
公式サイト:https://gaga.ne.jp/thebestyears
★2022年12月30日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他 全国順次公開




posted by sakiko at 00:15| Comment(0) | イタリア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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