2022年12月17日

Never Goin' Back ネバー・ゴーイン・バック(原題:Never Goin’ Back)

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監督・脚本:オーガスティン・フリッゼル
出演:マイア・ミッチェル(アンジェラ)、カミラ・モローネ(ジェシー)、カイル・ムーニー(ブランドン)、ジョエル・アレン(ダスティン)、ケンダル・スミス、マシュー・ホルコム、アティーナ・フリッツェル

テキサスでルームシェアをして暮らすアンジェラとジェシーの二人。高校を中退して、ダイナーで働いているが生活費はかつかつ。そんな中でも、アンジェラはジェシーの17歳の誕生日をリゾートビーチで祝いたい。家賃も払わねばならず、ダイナーのバイトを増やすが、強盗に入られてしまう。悪いことに警察官に夕べ楽しんだドラッグが見つかり、留置場に入れられてしまった。マネージャーに電話もできず、無理を言ったバイトにもいけない。やっと出られた二人は、汗臭い制服を洗おうと友達の洗濯機を借りることにした。ちょっと覗いたパーティで、またまた厄介なことになる・・・。

A24が送り出したオーガスティン・フリッゼル監督の初の長編作品。監督本人の青春時代を、濃いユーモアの味付けで映画化しました。映画の二人は16、17歳ですが、フリッゼル監督は、実際に15歳で両親にほぼ捨てられて、友人と苦しい生活を送ってきたそうです。映画を観ながら、ハチャメチャなこの子たちの親は?と疑問だったのですが、そういうことだったんですね。未成年なのに、手を差し伸べる大人はいなかったのでしょうか?
ダイナーのマネージャーも心配してくれますが「仏の顔も三度」、言い訳も使い果たしました。洗濯くらい手でしなさいね。ちょっとおバカだけれど(兄たちはもっとおバカ)めげない二人、友情だけは確かです。お互いにいてくれてよかった、この先も仲良くね、と思わずにいられません。演じる二人がとても可愛いです。
暗黒の青春時代をパワフルなコメディに上書きした、フリッゼル監督の新作の一般公開を期待(長編2作目はNetflixで配信されている『愛しい人から最後の手紙』)。(白)


アンジェラとジェシーの二人の日々は、おバカ度120%で、呆れるばかり。でも、それも若いからこそ。ダイナーのマネージャーは二人をクビにしながらも、「君たちが底抜けに明るいのが自分の救いだった」と告げます。「僕みたいになるな。人生を楽しめ」とも。自主規制して、思う存分青春を謳歌しなかったのでしょうね。人にどう思われようと、自分らしく生きて、楽しむのが一番! 家賃を払えないかもしれないけれど、親友の誕生日を海辺のホテルで祝いたいという気持ちがいじらしいです。 それにしても、こんな作品も、A24は放つのかと驚かされました。アメリカ南部の白人の貧困層を描いているけれど、社会派的なメッセージを込めることもなく、あっけんからんとしているところが、A24らしいのかも。(咲)

2018年/アメリカ/カラー/シネスコ/86分
配給:REGENTS
(C)2018Muffed Up LLC. All Rights Reserved.
https://nevergoinback.jp/
★2022年12月16日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 17:43| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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