2022年11月24日

人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界

2022年11月25日(金)より角川シネマ有楽町ほか全国公開 劇場情報

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©TBSテレビ

今年3月、ヒューマントラストシネマ渋谷にて開催された「TBSドキュメンタリー映画祭2022」で、クローズド作品として上映され注目を浴びた『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界』が、絶賛の声を受け、さらに9分の新規カットを追加した《完全版》となって、11月25日(金)より劇場公開されます。

出演:山野井泰史、山野井妙子、他
監督:武石浩明
語り:岡田准一 
撮影:沓澤安明 小嶌基史 土肥治朗  編集:金野雅也  
MA:深澤慎也  音楽:津崎栄作
企画・エグゼクティブプロデューサー:大久保竜  
チーフプロデューサー:松原由昌 プロデューサー:津村有紀
TBS DOCS事務局:富岡裕一  
協力プロデューサー:石山成人 塩沢葉子

彼は何故、生きて還り続けられたのか?

「誰も成し遂げていないクライミングを成功させて、生きて還る」世界の巨壁に単独で挑み続けてきたクライマー・山野井泰史。2021年には、登山界最高の栄誉であるピオレドール生涯功労賞を受賞した。しかし、山野井の挑戦は終わらない。伊豆半島にある未踏の岩壁に新たなルートを引き、挑戦。そして再びヒマラヤにも…。
“垂直の世界”に魅せられた男の激しい生き様とは?
貴重な未公開ソロ登攀映像とともに振り返り、山野井のパートナーである、やはり日本有数の登山家である、妻・妙子(旧姓長尾)との日々の生活と登攀訓練の日々が描かれる。

山野井泰史:1965年生まれ。中学3年の時に日本登攀クラブに入り、高校卒業後'84〜'87年にかけてヨセミテに通い、その後、高難度のフリークライミングから海外のビッグ・ウォールまで、常に先鋭的な登攀を続け、その卓越したソロクライミング技術は、国内外から世界屈指のクライマーと評価を受けている。

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©TBSテレビ


世界の巨壁に「単独・無酸素・未踏ルート」にこだわり、挑み続けた登山家・山野井泰史。伝説のクライマーの足跡を貴重な未公開ソロ登攀映像とともに振り返る。1996年、ヒマラヤ・マカルー西壁。山野井泰史は、かつて世界最難関の巨壁に、たった一人で挑んだ。敗退し、その後もずっと、この「マカルー西壁」を登攀することを目標に登攀を続けていた。この「マカルー西壁」は、誰も直登できてはいない。永遠の課題かもしれない。TBS取材の始まりは、この1996年、ヒマラヤ最後の課題「マカルー西壁」に単独で挑む山野井泰史の《究極の挑戦》への密着取材から始まった。

その後、山野井は、2002年チベット・ギャチュンカン登頂後に凍傷で手足の指10本を失い、リハビリののち登攀を再開する。2008年には奥多摩山中で熊に襲われ重傷を負う。それでもなお“垂直の世界”に魅せられ、挑戦し続ける登山家の姿を追う。過酷な挑戦を続ける山野井泰史の日々。山野井が生きて還り続けられたのは、事前の準備のち密さと日々の訓練ともいえる。家の中にもたくさんのボルダリングの手がかりが設置されている。極限まで自らを追い込み、自らに妥協しない姿。同じく著名な登山家である妻の妙子との二人三脚が描かれる。
ナレーションは、”語り手”としてドキュメンタリー映画に初めて参加する岡田准一。岡田自身山好きで、クライマーは憧れの存在と語る。
監督は自らもヒマラヤ登山経験のあるジャーナリスト・武石浩明。公私ともに山野井と交流しながら追い続けた26年、長期に渡る取材を通して「極限の人」の実像に迫る

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©TBSテレビ


山野井泰史さんの絶え間ない挑戦は、妻、妙子さんとの二人三脚あってのものというのがよくわかりました。たとえ単独登攀だとしても、その前後の家族の協力と理解がなければできないわけで、妙子さんとは最強コンビですね。毎日が登攀の為の訓練。家の中のボルダリングの訓練場所だけでなく、奥多摩に暮らしていた時は回りの奥多摩の山々が毎日の訓練の場だったでしょう。奥多摩に暮らしているものだとばかり思っていたのですが、いつのまにか伊豆に引っ越していたのですね。伊豆高原の城ケ崎海岸の岩場。叔母の家が伊豆高原にあり、何度かこの場所を訪れたことがあるけど、ロッククライマーたちの訓練場所として有名だとは知りませんでした。伊豆に引っ越したら今度は、これら伊豆の海岸沿いの岩壁が訓練の場になっているのでしょう。また富士山へ自転車で行ける距離にあるのも、大きな利点なのだなと思いました。富士山での高所訓練は、海外の高い山へ登るときの訓練場所として最大のメリットがあります。
私も中国四川省の四姑娘(スークーニャン)山(4000m級)にトレッキングに行こうと計画した時、約2か月前の1989年6月4日に富士山に高所訓練のために初めて登りました。スキーを担いでの登頂。そして山頂からスキーで滑り降りたのですが、今でも山頂の縁から滑りだした時の急斜面の恐怖感は忘れられません。でも50mも滑り降りたら斜度が緩くなり、それからの滑降は快適でした。富士山山頂に登り、山頂から6合目くらいまでのスキー滑降、素晴らしい経験ができました。そして、山から下り、夕方電車に乗った時に、天安門事件が起こっていたのを知りました。私たちが富士山に登っていた時に天安門事件は起こっていたのです。せっかく高所訓練はしたけど、行っている場合ではないと、結局、中国へは行くのはあきらめました。富士山に登ったのは、その1回だけ。やはり他の山と違って、山頂近くは酸素が薄く、呼吸がけっこう苦しかったのを覚えています。
山野井さんは、8000m級の山へ一人で登るというスタイルですが、酸素マスク無しで登っているとのこと。3776mの富士山でさえ、呼吸が苦しくなったのに、8000m級の山へ酸素マスク無しで登っているのかと驚きです。
これまでたくさんの日本人クライマーが山へ挑戦し亡くなっていますが、山野井泰史さんは、その中で生き延びて来ました。挑戦する心と安全のことを考え抑制心のバランスを持っているからこそのことだと思いました。山では引き返す勇気も必要です(暁)。

公式HP https://jinsei-climber.jp/
製作:TBSテレビ 配給:KADOKAWA 宣伝:KICCORIT
2022年/日本/109分/5.1ch/16:9  
posted by akemi at 02:06| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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