2022年10月22日

シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ  原題:La Revanche des Crevettes Pailletées

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(C)2022 LES IMPRODUCTIBLES - KALY PRODUCTIONS - FLAG - MIRAI PICTURES - LE GALLO FILMS

監督:セドリック・ル・ギャロ、マキシム・ゴヴァール
出演:ニコラ・コブ、ミカエル・アビブル、デイヴィット・バイオット、ロマン・ランクリー、ローランド・メノウ、ジェフリー・クエット、ロマン・ブロー、フェリックス・マルティネス、ビラル・エル・アトレビー、ブリアナ・ギガンテほか
エンディング曲:ビッケブランカ “Changes”(avex trax)

前作『シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち』から2年後の物語。

クロアチアで開催されたLGBTQ+のスポーツの祭典ゲイゲームズに参加し、最高のゲームを繰り広げたゲイの水球チーム《シャイニー・シュリンプス》。病気を隠していたリーダー・ジャンを亡くしてから2年、メンバーたちは追悼の意を込めて東京で開催されるゲイゲームズを目指す。

出発当日、最年長のジョエルは、クロアチアで親しくなったリッチな彼氏ブラムとの別れを惜しむ。赤毛のグザヴィエと、くせ毛のヴァンサンは交際5か月目を仲間に隠しての参加。黒人のアレックスは亡きジャンが忘れられず薬が手放せない。コーチのマチアスは、今回、パリ郊外の水泳チームからセリームをスカウト。一人娘のヴィクトワールのゲイに違いないという言葉を信じてのことだったが、メンバーすべてがゲイだと知ったセリームはたじろぐのだった。

飛行機代を節約して乗継便に乗り込んだ一行。30分しかない乗継時間と思ったら、フライトは翌日の便だった! かくして、一行はゲイ嫌いの国で一夜を過ごすことになる・・・

雪のロシアの地に降り立った一行。ホテルに着き、テレビをつけると、トーク番組で「同性愛は病気」などと言う言葉が。 
そんな国で、その夜、町に繰り出した一行が、どんな目にあったかは、ぜひ映画をご覧ください。

本作、ロシアでは路上でのキスが法律で禁止されている為、同じスラブ文化圏のウクライナで撮影。その後、ロシア侵攻で、当時ウクライナでサポートしてくれたスタッフの人たちの中には、銃を手にしている人もいれば、国外に避難している人もいるとのこと。

パリ郊外の水泳チームのセリームは、移民(二世?)のムスリム。「自分のところでは、ゲイは地獄をみる」という言葉が漏れます。
ロシアに降り立った時に、「ゲイ嫌いの国よ」というのに対し、「チェチェンとは違う」という会話がありました。イスラーム教徒の多いチェチェンでは、国家がゲイを粛正しているのです。
『チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー』を観て、そこまでするのかと驚いたものです。  

かつてに比べると、LGBTQの人たちへの理解が深まったとはいえ、世界には、同性愛を悪としたり罪としたりする国がある現実を、本作でも突きつけられました。 コメディタッチで描かれた作品ですが、自分が自分らしく生きられる社会を願わずにいられませんでした。(咲)


2022年/フランス・日本/カラー/シネマスコープ/フランス語・ロシア語・日本語
字幕翻訳:高部義之
配給:フラッグ
公式サイト:https://www.flag-pictures.co.jp/shinyshrimps-movie/
★2022年10月28日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開



posted by sakiko at 21:13| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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