2022年10月14日

空のない世界から

【ポスター】空のない世界から.jpg

監督:小澤和義
脚本:梶原阿貴
音楽:吉川清之
出演:兒玉遥(藤井麻衣香)、つむぎ(さくら)、佐藤江梨子(アゲハ)、窪塚俊介(北岡さん)、上村侑(チャン君)、根岸季衣(柏原郁恵)、本宮泰風(警察官)、小沢仁志(オーナー)

身重の麻衣香は暗い中、身体をかばいながら必死でDV夫から逃げている。郊外のや灯りのついたラブホテルにたどり着き、傷だらけの彼女に驚いた従業員の北岡に中に入れてもらえた。住み込みの従業員として働き、娘のさくらと息をひそめるように暮らしてきた。さくらには外に出ないように言い聞かせてきたが、6歳になったので学校に行けると楽しみにしている。夫に見つかるのを恐れてさくらの出生を届けていないので、健康保険にも入れず、予防接種や就学通知も来ることはない。ラブホテルのオーナーから、老朽化し儲からないホテルを来月には閉めると告げられ、北岡や麻衣香、バイトのベトナム人のチャンたちは困惑する。

【メイン】空のない世界から.jpg


麻衣香は高卒後折り合いの悪い親から逃げるように家を出て結婚、その相手がDV男でした。夫に見つからないことが最重要で、世の中の色んなことを知らないまま子育てをして時間がたってしまったようです。責任者の北川も訳ありで、優しいですが力も頼りがいもありません。そこへいくと逞しいのが佐藤江梨子さん演じる立ちんぼうのアゲハ、さくらの入学や戸籍の問題の相談にのります。
もう少し描いてほしかったなと思ったのは、夫との対峙や、近所に不審者扱いされるベトナム人のチャン君への誤解の場面。ほんとは気のいいおばちゃんにちょっと口添えしてあげてほしかったです。時間が短いので、あれもこれもは盛り込めなかったんでしょうね。
日本中に1万人もいるという「無戸籍」の人に光が当たったことで、周知に繋がりますように。お役所関係のことは積極的に問い合わせたり、調べたりしないと、知らないままのことがあります。麻衣香のように知識がないばかりに、当然の恩恵も受けられずじまいではもったいないです。”空のない世界”で身を潜めている人が「助けて」と言えるように、そんな声を聞き逃さない世の中であってほしいものです。
小澤和義監督のことを知らずに観ましたが、なんと俳優さんでした。実兄の小沢仁志さん(本作ではオーナー役)も、ほかの作品でやはりこわもての役を見たことがありました。二人揃って睨まれたらビビりそうですが、実際は見た目と違った優しい方ではないかと想像しています。こういう映画を作られるんですから。(白)


2022年/日本/カラー/67分
配給:ライツキューブ
(C)2921ライツキューブ
https://soranonaisekai.com/
★2022年10月21日(金)シネリーブル池袋ほか全国順次ロードショー

posted by shiraishi at 17:05| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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