2022年09月25日

響け! 情熱のムリダンガム  原題:Sarvam Thaala Mayam  英題:Madras Beats

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(C)Mindscreen Cinemas

原作・監督:ラージーヴ・メーナン
音楽監督:A.R.ラフマーン
出演: G.V.プラカーシュ・クマール(主人公:ピーター・ジョンソン役)
アパルナー・バーラムラリ(ヒロイン・サラ役)
ネドゥムディ・ヴェーヌ(師匠 ヴェンブ・アイヤル役)
ヴィニート(主人公につらくあたる兄弟子・マニ役)

インド・タミルナードゥ州都チェンナイ。大学生のピーターは、映画スター・ヴィジャイの大ファン。映画初日には、試験も適当に答えを書いて映画館に駆け付け、ドラムを敲いてファンクラブを盛り立てる。そんなある日、南インド伝統音楽(カルナータカ音楽)で演奏される打楽器・ムリダンガム職人の父から、演奏会の会場にムリダンガムを届けるよう頼まれる。そこで、巨匠ヴェンブ・アイヤルの演奏を目の当たりにしたピーターは、自分もムリダンガム奏者になりたいという思いにかられる。だが、動物の皮を扱うムリダンガム職人の家の身分はダリット(不可触民)。アイヤル師の弟子にしてもらおうと直訴しにいくが、一番弟子のマニは身分を理由に追い払おうとする。アイヤル師は、ピーターの素質を見抜き弟子にする。修行に励むピーターに、マニがさらにつらく当たるのを見て、アイヤル師はマニを追い出してしまう。マニはテレビの音楽番組のMCを務める妹の伝手で審査員になる。その番組に出演したピーターはマニとひと悶着起こし、警察沙汰になり、とうとうアイヤル師に破門されてしまう・・・

カーストの壁は厚く、いまだに動物の皮を扱うムリダンガム職人で演奏者になった人はいないのだそうです。ピーターは、その壁を破れるのか・・・
ピーターを演じたG・V・プラカーシュ・クマールは、作曲家でありピアニスト。左右の手の動きが異なるのはムリダンガムも同じ。一年間かけて特訓したそうです。そして、彼は、なんと音楽の神様ともいえるA・R・ラフマーンの甥! A・R・ラフマーンは、本作で音楽監督を務めていますが、ラージーヴ・メーナン監督とは30年来の友人。本作に出て来るカルナータカ音楽は、伝統的な本物で、A・R・ラフマーンは、ピーターの感情を伝える部分などの音楽を担当しています。
映画スターの推し活をしていた大学生が、伝統音楽に目覚め、様々な障害に立ち向かう物語に心躍らされました。


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この映画に惚れて、日本で公開したいと配給会社テンドラルを立ち上げてしまったのが、南インド料理「なんどり」さんの奥さま稲垣紀子さん。(写真左。お隣は、いつも美味しい南インド料理をつくっている旦那さま。8月17日の試写の折に)

公式サイトに、この映画の推しポイントがたくさん掲げられています。

とにかく酔狂なインド料理店が日本上映権を買っちゃったインド映画が何なのかご興味のある方に!

なんといっても、これが一番の推しポイントでしょう!
ぜひ劇場に駆け付けてください♪ (咲)



◆2018年東京国際映画祭で『世界はリズムで満ちている』のタイトルで上映された折の公式レポート
「A・R・ラフマーンさんとは30年来のお付き合いで親友です」10/30(火):Q&A『世界はリズムで満ちている』
https://2018.tiff-jp.net/news/ja/?p=51044

大きな変革を遂げる主人公を描きたかった」10/28(日):Q&A『世界はリズムで満ちている』
https://2018.tiff-jp.net/news/ja/?p=50979

◆映画祭報告に掲載したこちらの記事もどうぞ!
『響け!情熱のムリダンガム』(2018年TIFF上映時タイトル『世界はリズムで満ちている』) 茨城・あまや座でトーク付き上映(4/16・4/17)
http://cineja3filmfestival.seesaa.net/article/486377461.html


2018年/132分/インド/
配給:テンドラル(南インド料理店なんどり)
公式サイト:https://thendral.co.jp/mridangam-movie/
★2022年10月1日(土)、東京 シアター・イメージフォーラム他、全国順次公開
posted by sakiko at 19:51| Comment(0) | インド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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