2022年09月17日
渇きと偽り 原題:The Dry
監督:ロバート・コノリー
原作:「渇きと偽り」(ジェイン・ハーパー/青木創 訳)ハヤカワ文庫刊
出演:エリック・バナ(『ミュンヘン』『NY心霊捜査官』)、ジュネヴィーヴ・オーライリー、キーア・オドネル、ジョン・ポルソン
メルボルンの連邦警察官として働くアーロン・フォーク。旧友ルークが家族を惨殺した後、自殺したらしいとの報を受け、葬儀に参列するため、20年ぶりに故郷キエワラに帰る。住民のほとんどが葬儀に集まりルークの死を悼んでいたが、アーロンとの再会を喜んでくれたのは高校時代の恋人で今はシングルマザーのグレッチェンだけだった。
悲しみに暮れるルークの両親から事件の真相を明かしてほしいと懇願され、アーロンは最初に現場に駆け付けた地元の若い警官グレッグ・レイコ―と共に事件の捜査をする。協力的なのは、最近町に引っ越してきたばかりの小学校の校長スコット・ホイットラムくらいだった。実は、アーロンは17歳の夏、同級生の少女エリーが変死し、その犯人ではないかと疑われ、父と共に町を去ったのだった。当時、アーロンとグレッチェン、ルークとエリーの4人で青春を謳歌していて、今回のルークの事件は20年前のエリー変死事件と繋がっているのではないかと疑い始める・・・
冒頭、映し出される乾いた広大な大地に圧倒されます。舞台となったキエワラは、1年近く雨が降っていないというビクトリア州の架空の町。気候温暖化で、オーストラリアではこのような干ばつで苦しむ町は多数あるとのこと。
現在と過去が交錯し、徐々に明かされていく真相にぞくぞくしました。過酷な地で極限状態におかれ、人の心も乾いてしまったように感じました。
世界的大ヒットとなった原作「渇きと偽り」は、ジェイン・ハーパーのデビュー作。1980年生まれでジャーナリストとして活動する合間に作家になりたいという夢を叶えるため、こつこつと書き上げたもの。ジェイン・ハーパーは、ルークの葬儀の場面にカメオ出演しているとのことです。(咲)
2020年/オーストラリア/英語/117分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/G
配給:イオンエンターテイメント
公式サイト:http://kawakitoitsuwari.jp/
★2022年9月23日(金)より、新宿シネマカリテほか全国公開
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください