2022年06月11日
恋は光
脚本・監督:小林啓一
原作:秋★枝「恋は光」(集英社ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ刊)
撮影:野村昌平
音楽:野村卓史
劇中歌:She & Him 「Sentimental Heart」(Merge Records/Bank Robber Music)
出演:神尾楓珠(西条)、西野七瀬(北代)、平祐奈(東雲)、 馬場ふみか(宿木)
恋する女性が光って視える”特異な体質を持つ大学生・西条。幼なじみの北代(きたしろ)とは屈託なく話すものの、恋愛とは無縁の学生生活を送っていた。忘れ物のノートを拾ったことから文学少女・東雲(しののめ)と出会う。「恋というものを知りたい」と言う東雲と交換日記を始めることになった。小学生からずっと西条に片想いをしている北代(きたしろ)は、そんな2人の様子に心穏やかではいられない。さらに、他人の恋人がよく見えて常に”略奪愛”に走る宿木(やどりぎ)は、西条を北代の彼氏と勘違いし、猛アプローチを開始する。
この頃あちこちで見かける神尾楓珠さん、先週はNHKで17歳の総理役でした。こちらでは体質もものの言い方も独特な大学生。東雲さんも西条と「恋の定義」をすることに熱中します。「恋は遺伝子レベルの欲求」「恋は本能から」とか、「人間は本能だけではなく、200万年も自分たちの記憶、経験を次の世代に引き継いできた」とか、普段聞けないような2人の会話が面白いです。東雲さんはおばあちゃん子のせいか今どきの女の子ではなく、昔風の女の子で言葉が綺麗です。西条からも「マジ?」「ヤバイ!」は一度も出てきませんでした。西条の恋のイメージは「ただ会いたい、ただ触れたい」とシンプルです。生真面目な2人と、幼馴染ポジションから抜け出せない北代はどうなるのか?横入りしてくる宿木はいかに?4人のやりとりを観ながら、自分の恋愛観を確認できます。これからの方なら参考に。
西条の部屋もなかなかいいですが、東雲さんの住むお婆ちゃんの家は時代がかって素敵です。電車とバスを乗り継いだ遠くでしたが、ちょっと登場するバスや道しるべで、わかる人にはわかるかも。ロケーションや美術にもご注目ください。(白)
東雲さんの住むお婆ちゃんの家のあるところは、高梁市吹屋。レトロなボンネットバスで、赤褐色の石州瓦が美しい街並みに降り立つと、ベンガラ格子の趣のある家が並んでいて、旅心をくすぐられます。ほかにも、岡山市内を走る路面電車「おかでん」、倉敷の美観地区、明るい表町商店街等々、岡山に行きたくなること必至です♪
ロケ地はこちらでご確認ください。
https://www.okayama-kanko.jp/feature/koihahikari
恋を避けてきた西条を演じた神尾楓珠さんは、本作では口調も古風で内向的な男子なのですが、5月27日から公開されている『20歳(はたち)のソウル』では、応援曲作曲に挑戦する青春真っただ中の熱血高校生を演じていました。同じ人に見えなかった・・・
本作を観て、恋っていいな♪と、若い人たちは思うはず。 恋に恋した時期が懐かしい! (咲)
2021 年/カラー/アメリカンビスタ/5.1ch/111 分
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ/KADOKAWA
(C)秋★枝/集英社・2022 映画「恋は光」製作委員会
公式サイト:https://happinet-phantom.com/koihahikari/
Twitter・Instagram:@koihahikarimv
★2022年6月17日(金)ロードショー
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