2022年05月31日

はい、泳げません

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監督・脚本:渡辺謙作
原作:髙橋秀実「はい、泳げません」(新潮文庫刊)
撮影:笠松則通
音楽:渡邊琢磨
出演:長谷川博己(小鳥遊雄司)、綾瀬はるか(薄原静香)、麻生久美子(美弥子)、阿部純子(奈美恵)、小林薫(鴨下教授)、伊佐山ひろ子(佐々木ひばり)、広岡由里子(葦野敦子)、占部房子(橘優子)、上原奈美(英舞)

大学で哲学を教えている小鳥遊(たかなし)雄司は全く泳げない。それがひょんなことから、水泳教室に通うことになった。水に顔をつけることさえ無理な雄司を、励まし指導するのは薄原静香。雄司と逆に泳ぎしかできないという人魚のようなコーチ。にぎやかなおばちゃんメンバーたちも、ワイワイと応援してくれる。少しずつ水に慣れていくうちに、雄司はこれまで目をそらし続けてきた現実と向き合うことになる。

カナヅチの私は、原作に細かに描かれている雄司の胸の内に、大いに共感していました。雄司と全く同じように潜ることはおろか、顔が濡れるのもいやだったからです。遡れば子どもの頃、船べりから「箱眼鏡」を覗いて乗り出し過ぎ、海にドボンと落っこちた経験あり。それがトラウマになった、と責任を過去に押し付けています。
大きな身体で水を怖がる雄司にも、それ相応の理由がありました。そちらは映画館でご確認ください。
シングルマザーの奈美恵や元妻と、女性は華やかに登場しますが、二股も三角関係もありません。色っぽい話というより泳ぎを通して現実を克服していく男の再生ストーリーです。水着姿の多い綾瀬はるかさん、「大丈夫!私が助けます」とあくまでも凛々しく頼れるコーチです。こういう人に習えていたなら私も人魚になれたかも。(白)


長谷川博己と綾瀬はるかのラブストーリーを期待していると、あれっ?と思うかもしれません。本作はあくまでも心に抱えるトラウマを乗り越えようとがんばる人たちの物語。彼らの必死な一歩をちょっとコミカルに描くことで観る者にほんわかした共感をもたらします。監督の演出手腕とそれに応えたキャストの演技力の見事なハーモニーが本作の最大の魅力でしょう。
苦手だからと避けている何かのある方は是非この作品をご覧ください。私もがんばってみようかなと勇気がもらえるはずです。(堀)


房総半島上総湊に親戚があり(祖父の出身地)、小学生時代は夏休みになると長期間そこに滞在した。だから小学生低学年の時から泳げたというのは覚えている。そして小学生高学年のころには水泳部に入りたいとも思っていた。そんな私ですが、泳げるようになったきっかけは、やはりプールだったと思う。やはり子供の頃、そこに通っていた父親から、泳ぎを教わった。最初は水面に顔をつけるのが怖かったのを覚えている。だから雄司が水に顔をつけられないシーンで、突然その時のことを思い出した。誰でも最初はそうだよね。トラウマがあると、人から大丈夫と言われても、なかなか実際やるのは勇気がいる。やってみると大したことないんだけど、その第一歩が始まり。綾瀬はるかの何にもめげない凛々しい演技と、長谷川博己の臆病丸出しの演技、そして周りのおばさまたちのワイワイはやしたてながらも応援してくれる姿が心強い。はてさて雄司はどの程度泳げるようになるのか(暁)。

2021年/日本/カラー/シネスコ/113分
配給:東京テアトル、リトルモア
(C)2022「はい、泳げません」製作委員会
http://hai-oyogemasen.jp/
★2022年6月10日(金)ロードショー

posted by shiraishi at 23:15| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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