2022年05月29日

太陽とボレロ

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監督・脚本:水谷豊
撮影監督:会田正裕
音楽:山元淑稀
マエストロオブオーケストラ:西本智実
出演:檀れい(花村理子)、石丸幹二(鶴間芳文)、森マリア(宮園あかり)、町田啓太(田ノ浦圭介)、田口浩正(牧田九里郎)、藤吉久美子(池田絹)、原田龍二(与田清)、河相我聞(片岡辰雄)、田中要次(遠藤正道)、六平直政(吉村益雄)、檀ふみ(花村頼子)、水谷豊(藤堂謙)

緑豊かなある地方都市のアマチュア交響楽団「弥生交響楽団」が解散することになった。主宰者の花村理子はピアニスト志望だったが、父親の急死により事業をつぎ、残された母親の世話のために故郷に戻ったのだ。弥生交響楽団は理子の大切な夢で、長年存続のために力を尽くしてきた。3年前から大学時代の恩師である藤堂を指揮者に迎えたものの、年々客足が遠のき、協力者も減っていた。楽団員の心のかなめであった藤堂が倒れ、ついに苦渋の決断をしたのだ。理子は解散コンサートを企画するが、団員たちの落胆は大きく、なかなか息の合った練習ができない。

水谷豊監督のオリジナル脚本・監督作『TAP-THE LAST SHOW』(2017)、『轢き逃げ-最高の最悪な日-』(2019)に続く3作目。コロナ禍で撮影が1年遅れたものの、その間楽団員役の俳優たちは、楽器の練習に励みました。その甲斐あってクライマックスでは吹替なしで演奏をしています。これは良いほうの誤算ですね。楽団員に理子の仕事関係、母親の病院の医師…と出演者が多くて書ききれません。檀れいさんは初の主演映画。明るくチャーミングな理子を溌剌と演じています。
世界で活躍する指揮者・西本智美さん率いる”イルミナートフィルハーマニーオーケストラが1年かけて楽器演奏の指導をしたほか、楽曲の録音を担当。劇中のコンサートシーンに登場して「ボレロ」「白鳥の湖」、「カヴァレリア・ルスティカーナ」、「ファランドール」などの演奏で映画を彩っています。どうぞひととき名曲に浸ってください。(白)


弥生市という、ある地方都市を舞台にした物語。
冒頭、森の中に優雅に佇む弥生市の誇るコンサートホールが空撮で映し出されます。ヨーロッパを思わせる風情。迎賓館赤坂離宮でした。映画の撮影では初めて使われたそうです。
クライマックスのコンサートシーンは、よこすか芸術劇場。西本智美さんの指揮で奏でられる「ボレロ」が素晴らしいです。コロナ禍の賜物とはいえ、俳優さんたちが吹き替えなしで楽器を演奏していることにも驚きます。
メインのロケ地は山に囲まれた松本市。安曇野のせせらぎのそばで演奏の練習をする風景も清々しいです。喧嘩も起こってしまいますが・・・
大勢のメンバーがいる楽団だから、人間模様もあれこれ描けて、水谷豊さん、脚本を書くのも楽しかったのではないでしょうか。(咲)



2021年/日本/カラー/シネスコ/133分
配給:東映
(C)2022「太陽とボレロ」製作委員会
https://www.sun-bolero.jp/
★2022年6月3日(金)ロードショー

posted by shiraishi at 00:08| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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