2022年05月13日

人生ドライブ

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監督:城戸涼子
撮影:緒方信昭
ナレーション:板谷由夏
出演:岸家のみなさま

熊本県宇土市に住む岸英治さん・信子さん夫妻は10人(7男3女)の子どもを授かり、愛情いっぱいに育ててきた。この岸家を2000年ころから21年にわたり熊本県民テレビが密着取材し、スタッフが繋いできた人気ドキュメンタリーが元になっている。開局40周年を迎え、このほど再編集して映画公開となった。
10人の子どもたちの成長ぶり、熊本地震や病気などの家族のできごとがこの中にある。大きい子は小さい子の世話をし、小さい子も自分のできるお手伝いをする。子どもたちは次々と大きくなり、巣立っていく。地震も火事も病気も乗り越えて英治さん・信子さんは60代になった。

英治さんは仕事を掛け持ちして、家事もちゃんと担当します。信子さんはいつもニコニコと笑顔で、山のような洗濯物や食事作りをこなします。岸家の手作りカレンダーには、子どもたちが父か母を独り占めできる日が書かれています。そのときだけは「自分が一番」になれるのです。英治さんと信子さん夫妻は、子育ての合間に2人だけの時間を持ち、映画やドライブのデートをします。60代の今も名前で呼び合うお2人は、いまだ恋人でもあり、人生のベストパートナーなのでしょう。素晴らしい。
城戸涼子監督は熊本県民テレビに入社して、2006年に先輩スタッフからバトンを受け取りました。これが初監督作品。生活や子育てのヒントをたくさん得たはず。(白)


山のように洗濯物があっても、大病をしても、いつも笑顔の信子さんが素敵です。そんな信子さんに、タイプじゃなかったのに好きになってしまったと語る英治さん。
2010 年、岸さんの家が全焼してしまいます。焼け跡から、英治さんから信子さんに送ったプロポーズの言葉を綴ったはがきが奇跡的に見つかりました。
「私は君を幸福にするために愛国からやってきました。これはそのための切符です。君にしか発売しません。すぐには幸福にはいけないかもしれませんがずっと乗っててください。道を外れないように運転します」 と綴られている手紙の表面は、今は廃線になってしまった北海道の旧国鉄広尾線愛国駅で売られていた「幸福駅」行きの切符を大型にしたもの。
今、60代の岸英治さん・信子さんご夫妻の青春時代に一大ブームになった切符で、同年代の私も北海道に旅した時に、わざわざ広尾線に乗って愛国駅に行き、硬券を購入したものです。(どこにしまってあるのやら・・・ですが)
てんやわんやで10人の子育てを卒業し、今は夫婦水入らず。時々、大勢のお子達やお孫さんに囲まれて、とても幸せそう! 二人のドライブをどうぞいつまでも楽しんでください。(咲)


私は4人姉妹で育ったのですが、それでも「多いね」と言われてきました。4人でもけっこう大変なのに、10人の子供ってとっても育児、教育、生活が大変だったと思います。余裕もない生活のなか、そんなに子供を産み、育てようと思ったのはなぜだったのでしょう。私はそれを知りたいと思いました。4人でもいろいろ争いや、競争などがあり、私はうんざりだったのですが、10人もいて、そういうのもあったと思うのですが、そういうのは描かれていなくて、いつも笑顔の母親や、子供たちのために働くお父さん、元気な子供たちの姿しか出ていなくて、しんどいだろうなという部分は描かれていなかったですが、そういう部分も出してほしかったなと思います。お母さんにしても長女にしても、家族のために明るく家事を担っている部分しか出てきませんが、なんで私ばかりと思うこともあると思いますが、そういう部分は出てきません。それでも子供たちがなるべく協力して家族の生活が回っていくよう、全員が努力しているというところが描かれてはいたので、それが救いでした。一人が好きで、6人家族でも大変だと思った私は、子供をほしいと思ったことがないので、こんなに家族がいると大変だなというのが感想です(暁)。

ほりきの城戸涼子監督インタビューこちら

2022年/日本/カラー/DCP/93分
配給:太秦
(C)2022 KKT熊本県民テレビ
https://jinsei-drive.com/
★2022年5月21日(土)ロードショー

posted by shiraishi at 21:38| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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