2022年03月25日

TITANE チタン(原題:TITANE)

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監督・脚本:ジュリア・デュクルノー
撮影:ルーベン・インペンス
出演:ヴァンサン・ランドン、アガト・ルセル、ギャランス・マリリエール

幼い頃、交通事故により頭蓋骨にチタンプレートが埋め込まれたアレクシア。
彼女はそれ以来<車>に対し異常な執着心を抱き、危険な衝動に駆られるようになる。自らの犯した罪により行き場を失った彼女はある日、消防士のヴァンサンと出会う。10年前に息子が行方不明となり、今は孤独に生きる彼に引き取られ、ふたりは奇妙な共同生活を始める。だが、彼女は自らの体にある重大な秘密を抱えていた──

冒頭は父親が運転する車の中で、前の座席を蹴って叱られている子どものアレクシア。何度言ってもやめないので、思わず後ろを振り返り怒鳴った父親。車は追突して大破。アレクシアは大きな怪我を負います。この子の目が怖い~。事故の前から暴力的な感じがするのは不幸せなのかもしれない。母親はほんのちょっとしか登場せず、父親は娘と関わりたくないようす。アレクシアの暴力は過剰な自己防衛であるのか、自分を突き放さないヴァンサンにだけは次第に心を開いていきます。
車と女性というと、男性の好きなものでしょうが、この作品では男性の入る余地なく、アレクシアは車と情交しています。悔しい?こんなストーリー初めて見ました。監督の前作『RAW 〜少女のめざめ〜』も少女の肉体と精神が変容していくホラーでした。2本目の本作で、カンヌで受賞してしまうなんてこれから先の作品はどんなものが出てくるんでしょう。(白)

★第74回カンヌ国際映画祭[最高賞]パルムドール受賞

主人公のアレクシアを演じたアガト・ルセルはこれが長編映画デビューとのこと。驚いた。いきなりこんな振り切った役を演じられるとは! 車に絡むように踊る姿はエロティシズムにあふれている。しかも、その作品がパルム・ドールを受賞したという。アレクシアの気持ちに共感はできないけれど、痛みを感じていることはびんびんに伝わってきました。監督は本作が2作目。その唯一無二の才能に嫉妬してしまいそう。(堀)

2021年/フランス・ベルギー合作/カラー/シネスコ/110分
配給:ギャガ
© KAZAK PRODUCTIONS – FRAKAS PRODUCTIONS – ARTE FRANCE CINEMA – VOO 2020
https://gaga.ne.jp/titane/
★2022年4月1日(金)新宿バルト9ほか全国公開

posted by shiraishi at 22:34| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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